知っておくべき、アクセサリーの定番「真珠」がヴィーガンではない理由

知っておくべき、アクセサリーの定番「真珠」がヴィーガンではない理由

美しい光沢を放つ真珠は世界最古の宝石と言われ、古くから世界中で魅了してきました。しかし、真珠の生産方法は実は残酷であることをご存知でしょうか。

ハッピーキヌア編集部
2023年09月29日
知っておくべき、アクセサリーの定番「真珠」がヴィーガンではない理由
多くの人が、真珠はヴィーガンではないことを知りません。

真珠はイヤリング、ブレスレット、ネックレスに使用され、シンプルでエレガントな真珠はいろいろなシーンに活躍でき、いつの時代も世界中の人たちに愛されています。

しかし、真珠の生産方法には、私たちが思っているよりも残酷だと考えられています。

ヴィーガニズムは、食事だけではなく、私たちが使用したり身に着けたりするアイテムも対象としています。

結論から言うと、真珠は動物の搾取の産物であり、ヴィーガンのライフスタイルには適していません。

世界最古の宝石真珠

出典元:bbc.com 最古の真珠アブダビ・パール

真珠は古代から月のしずく、人魚の涙などと呼ばれ、私たちを魅了してきました。

アブダビ・パールと呼ばれる世界最古の真珠は、8,000年前の新石器時代に遡り、2017年にアブダビ沖のマラワ島で発見されました。

専門家は、このピンクの真珠は初期新石器時代の人々が、すでに真珠の取引をしていた証拠であると考えています。

中国の史書にも、紀元前2300年頃にはすでに貢物として重宝されていた、との記録があります。

日本においても真珠の歴史は古く、古事記や日本書紀そして万葉集などにも、真珠に関する記録が残っており、日本で発見された最も古い真珠、縄文真珠は、紀元前3,500年前のものと推定されています。

天然真珠が見つかるのは、1万分の1の確率だと言われ、そのため、天然真珠は、富と権力の象徴として、権力者に珍重されるようになりました。

養殖真珠の始まり

出典元:観光三重

養殖真珠といえば、日本でアコヤ貝から生産される、養殖真珠が世界的にも有名です。

真珠を人工的に作ろうとする試みの最初は、11世紀の中国と言われています。

また、18世紀から20世紀初頭にかけて、ムール貝やアワビを使って欧州で真珠を育成する研究がされていました。

真珠の養殖を実現可能にしたのは、養殖真珠の代名詞とも言えるMIKIMOTOの創業者、御木本幸吉が、1893年に世界で初めて、真珠の養殖技法の発明に成功したことによります。

その後、様々な技術の改良を経て真珠養殖は広まり、今では、日本国内だけではなく、中国をはじめ、オーストラリアインドネシア、メキシコなどで養殖されています。

真珠はヴィーガンではない

真珠を身に着けることは、ヴィーガンとは見なされません。

これは、貝の体内で生成されるバイオミネラルと呼ばれる生体鉱物で、動物由来だからです。

真珠は基本的に、刺激物に反応して貝の体内に形成される潰瘍。

真珠は、貝殻成分を分泌する外套膜が、貝の体内に偶然に入りこむことで、天然真珠が生成されるため、貝殻を作る海産生物であれば、真珠を生成できます。

通常、養殖真珠における刺激物は人間によって貝の殻の中に入れられ、真珠層と呼ばれる結晶質でコーティングすることで反応します。

真珠の美しい光沢はこの結晶質によるものです。

貝は痛みを感じるのでしょうか

現在販売されている真珠の大部分は、アコヤ貝や淡水貝から採取された養殖真珠です。

多くの人は、貝類には感覚がなく、私たちのように恐怖や痛みを感じることができないと信じています。

動物の権利運動を広めたきっかけとなった本、動物の解放の著者で動物愛護活動家ピーター・シンガーのような人でさえ、貝類を食べることに抵抗はないと言っているのです。

確かに、貝類には脳や中枢神経系がありません。 したがって、私たち人間や他の動物と同じように、痛みや感情を感じないかもしれません。

しかし、必ずしも彼らに感じる能力が欠けていることを意味するわけではなく、逆に、私たち人間の理解を超えた痛みや感情を、経験しているのかもしれません。

残酷な真珠の養殖

出典元:宇和島イノウエパール

真珠の製造過程での貝の反応は、貝が痛みや恐怖に似たものを感じる能力を持っている、可能性があることを示しています。

真珠の生産過程で養殖業者は殻をこじ開け、刺激剤を手動で挿入します。 その時、貝は危険を感じると、殻の中に隠れる様子が観察できます。

また、接触や大きな音によって邪魔されたときも、しっかりと閉まります。(ただし、これらは自然な反射である可能性があります。)

刺激剤挿入後、真珠の望ましい形状と一貫性を得るために貝を生簀の中に吊るし、さまざまな水温にさらし、その後、もう一度貝をこじ開け真珠を取り出します。

真珠を取り出された後、また、多くの牡蠣が水中に投げ込まれ、真珠の製造サイクルが再び繰り返されます。

真珠の生産に役に立たなくなった貝は、食用として殺されてしまいます。

ヴィーガンパール

出典元:peta.org

ガラス、プラスチック、コットン、またはその他の素材で作られた、イミテーション真珠を購入することは可能です。

しかし、そのほとんどのイミテーション真珠は、生産過程で真珠の光沢を得るために、魚の鱗や真珠泊を使用して作られています

イギリスのオンラインストアVellva(ヴェルバ)は、 PETA動物の倫理的扱いを求める人々の会)が認めたヴィーガン真珠ジュエリーを作成する、数少ないブランド。

クリスタルで有名なSwarovski(スワロフスキー)も、最高品質のガラスで作られた、100%ヴィーガン対応のヴィーガン真珠を扱っています。

イミテーション真珠をお買い求めの際は、原材料を確認することをおすすめします。

まとめ

古代から私たちを魅了してきた真珠は、どのようなシーンにも合わせられるただ一つの宝石。

真珠をまとうだけで、清楚で上品なワンランク上の着こなしができ、そのため、たくさんの人が持っている定番アクセサリーです。

ですが、21世紀現在、私たちが身につけるものとして、動物由来の貝類を残虐に扱い生産する真珠を身につけることは、ヴィーガニズムに反しています。

もう一度ヴィーガニズムとは何かを、真珠を通して考えてみてはいかがでしょうか。

 

参考記事

World’s oldest pearl discovered near Abu Dhabi

A History of the Cultured Pearl Industry

真珠の歴史と未来

‘I Have Lots of Friends Who Eat Animals. They Know My Views.’

 

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