異常気象による畜産業への影響、畜産業に終止符を打つのは気候変動か

異常気象による畜産業への影響、畜産業に終止符を打つのは気候変動か

家畜が環境破壊の一因になっている反面、気候変動が畜産業の存続を脅かしています。今回は、家畜と環境について、一緒に考えてみませんか?

ハッピーキヌア編集部
2022年09月26日
異常気象による畜産業への影響、畜産業に終止符を打つのは気候変動か
いま、世界中で問題とされている、家畜による環境破壊問題。

しかし、その逆に、環境が、家畜へ大きなダメージを与えていることはご存じですか?

 

今回は、家畜と、気候変動による環境の変化が、互いに与える影響を、事例を見ながら学びます。

そして、今後私たちは、畜産業とどう向き合っていくべきか、考えるきっかけになれば幸いです。

 

フランス、サレールチーズの存続に関わる問題

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フランスのブランドチーズである、サレールチーズが、現在、深刻な存続問題に直面しています。

いったい、どのような問題を抱えているのでしょうか。

 

サレールチーズとは

サレールチーズは、フランス最古のチーズと呼ばれる、カンタルチーズと、製造法、産地もほぼ同じチーズです。

しかし、カンタルチーズとサレールチーズとは、明確な区別がなされています。

 

サレールチーズは、EUの「A.O.P. : 原産地保護呼称」という制度において、指定され、守られています。

そのため、厳しい条件をすべて満たした製品に、赤いアルミプレートがつけられます。

その、称号ともいえるプレートにより、確固たる安全、安心と、ブランドへの信頼を得ています。

 

サレール牛の生育する環境

サレールチーズが作られるオーヴェルニュ地方は、フランスの中央高地にあたる地域を指します。

休火山や山脈、湖などがある肥沃な土地には、牧草地帯が広がっています。

また、豊かな湧水地でもあります。

ミネラルウォーターのヴォルヴィックは、この土地の水を使用しています。

夏は過ごしやすく、人気のハイキングエリアです。

 

サレール牛を飼育する、カンタル県オーリヤックの年間の気候はどうでしょうか。

夏は涼しく、湿度も低く、快適なのが特長です。

気温が30度を超えることはめったにないとされています。

しかし、1981年から2020年までの過去30年間の気温の平均値の表を見てみると、最高気温が7月で38.0度、8月で37.7度にも達しています。

 

 

フランスの温暖化現象

しかし、ここ数年、夏の気温上昇が大きな問題となっています。

こちらは、フランス気象局のホームページ内の記事です。

 

フランスでは、平均気温の上昇が著しいことが書かれています。

その影響により、フランスでは、熱波の頻度が上がり、徐々に干ばつの深刻度が増しています。

 

サレールチーズが直面する問題は、異常気象にあった

夏はちょうど、サレールチーズを製造する期間です。

つまり、サレールチーズを製造するにあたって、

夏の気温上昇 → 一帯が乾燥する → 牧草が枯れたり、生育しなかったりする → 牛の食料がない

という問題が起こっているのです。

 

サレールチーズは、先述のとおり、原料となるミルクにも、確固たる条件があります。

現在抱える問題が続けば、「指定草地の牧草のみで育った牛の牛乳」という条件を、満たせません。

 

サレールチーズの抱える問題の根源は、異常気象にありました。

 

参考:AOP salers

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