多くの人がヴィーガンになる理由とは?詳細を徹底解説
ヴィーガンに関わるさまざまなアンケート結果をご紹介しながら、多くの人がヴィーガンになる理由を探ります。意外な回答もあるかもしれません。
目次
理由1. 健康志向
イギリスでは「健康のため」が49%
ヴィーガンが増えている国の一つ、2022年ヴィーガン人口が3.1%であるイギリスを例にとってみます。
調査によると、イギリスで、肉食を制限したり、減らしたりしている理由で一番多いのは、「健康のため」で49%です。
また、「体重管理のため」が2番目に多く29%で、上位2つが体の健康に関わる理由になっています。
テニスプレーヤーのビーナス・ウィリアムさんも、体調の改善のためにヴィーガンを取り入れていることは知られています。
16%が健康的な食に関するブログを発信するブロガーに影響を受けている
また、16%の人が、
フードライターのエラ・ウッドワードさんのブログ(Deliciously Ella)や、
同じくフードライターのヘムズリー姉妹(Hemsley sisters)など、
健康的な食に関するブログを発信するブロガーに影響を受けたというデータがあります。
日本では40%が食生活を改善したいと思っている
変わって、日本ではどうでしょうか。
人が食事を改善する意思があるかどうかを質問したアンケート結果によると、何らかの改善をしたいと考えていたり、すでに取り組んでいたりする人は、男女共に4割近くになっています。
食生活改善の意思(20歳以上、性別)
問:あなたは、食生活を改善してみようと考えていますか。
男性 | 女性 | |
改善するつもりである(概ね6カ月以内) | 13.3% | 14.9% |
近いうちに(概ね1カ月以内)改善するつもりである | 3.8% | 4.8% |
既に改善に取り組んでいる(6カ月未満) | 5.8% | 7.9% |
既に改善に取り組んでいる(6カ月以上) | 14.6% | 15.6% |
合計 | 37.5% | 43.2% |
この調査では、BMI※の数値が普通~高い人に、特に食生活の改善の今の意思が見られることが分かっています。
※体重と身長から算出される肥満度を表す体格指数
食事に問題があるという認識を持っている人が一定の割合いて、その中でも適正な体重になって健康でありたいという人がいることは、ヴィーガンの植物性の食生活を取り入れようと思う一つの理由になることも考えられます。
ヴィーガンと健康については、こちらの記事もご覧ください。
「ヴィーガンと健康|WHOも認める赤肉摂取とがんリスクの関係について解説」
理由2. 環境への配慮
イギリスでは「環境のため」が24%
イギリスで、ヴィーガンになる理由として「健康のため」「体重管理のため」の次に多いのは、「環境のため」24%です。
肉の生産には、飼料の栽培に使う重機や輸送の燃料などから二酸化炭素、そして、家畜の排せつ物を堆肥にする際にメタンガスが排出されます。これらは、温暖化を進める温室効果ガスです。
一方、植物生産の場合、栽培時の二酸化炭素のみと、肉と比べて温室効果ガスの量は少なく、環境に優しいとされています。
日本では環境に配慮した食生活をしたい人は67%
日本の環境に対する意識はどうでしょうか。
気候変動などの環境に配慮した食生活をしたいという人は、「とてもそう思う」「ややそう思う」と合わせて67.6%でした。
※2020年時点で20-40代前半の年齢層が対象(n=1,000)
参考:農林水産省「令和2年度 フードテック振興に係る調査委託事業の報告書」
ここでは、食品ロスや廃棄物を極力減らすことで環境に配慮したいという設問ですが、20-40代前半の年齢層で、気候変動と食生活との結びつける意識が高いことが分かります。
食で環境問題を解決したいという気持ちが、ヴィーガン食への関心につながることもあるでしょう。
大豆ミートを食べたいと思う人は55.6%
また、最近スーパーやファーストフード店でも見かけるようになった大豆ミート。気候変動問題の解決策の一つとして、大きな注目を集めています。
大豆ミートなどの代替肉について、「積極的に食べたいと思う」「少しは食べたいと思う」と答えた人は合わせて55.6%。
※2020年時点で20-40代前半の年齢層が対象(n=1,000)
参考:農林水産省「令和2年度 フードテック振興に係る調査委託事業の報告書」
半数以上の人が、大豆ミートなどの代替肉を好意的に受け止めています。
気候変動に対して何かしたい、代替肉や食事の内容で貢献したいという意思が、ヴィーガンになる理由になると考えられます。
ヴィーガンと環境問題については、こちらの記事もご覧ください。