「グリーンウォッシュ」とは?注意しなければならない理由を解説
上辺だけの環境活動を指す「グリーンウォッシュ」。ヨーロッパでは法規制がされるほどの問題となっているグリーンウォッシュを正しく理解し、消費者としてできることを始めましょう。
フランスの政策
2021年4月、消費者法を改正しました。
これにより、グリーンウォッシュ広告に対する規制を強化することが、可決されました。
その内容は、大変厳しきなっています。
グリーンウォッシュと認められた広告を出した企業に対し、広告費の約80%を罰金として支払わなくてはなりません。
そして、自社サイトなどにおいて、30日間、その事実を公表することが定められました。
さらには、当然、報道各社にも、この事実を、政府から書面で伝達されます。
また、循環経済法においても、企業に対して、消費者の環境活動に必要な情報を提供するよう定めました。
参考:JETRO
イギリスの政策
2021年9月20日、競争・市場庁(CMA)により「グリーン・クレーム・コード」を制定、施行されています。
これは、企業が環境対策をうたう際、その表現に関する指針を示したものです。
企業向けに、こと細かなチェックリストとなっています。
さらには、消費者がどんなことに注意すべきかをまとめたリストも公表しています。
参考:イギリス政府 GOV.UK「買い物客向けのグリーン・クレーム・コード」
アメリカの動き
欧州諸国に比べ、政府主導のグリーンウォッシュ規制のないアメリカ。
しかし、世界経済の面舵を担うアメリカでは、ESG投資は大きな市場です。
これを踏まえて、グリーンウォッシュに対する取り締まりを強めていく動きが、今後加速していくでしょう。
日本の動き
では、欧米での動向に比べ、日本はどうでしょうか。
環境省が、対EUにおける情報や、債券に関わる面での情報などを公表しています。
しかし、グリーンウォッシュを規制する動きは、まだありません。
例えば、製品の表示において、グリーンウォッシュが見つかったとします。
こちらには、景品表示法の「不当表示の禁止」に該当するように思われます。
しかしながら、その判断には、曖昧さが付きまとうと判断され、罰則には至りません。
参考:環境省資料「EUにおけるサステナビリティ開示関連規制の策定の動き」
環境省ホームページ / 「グリーンボンドガイドライン」 , 「グリーンボンドとは」
引用元:ROBECO.com
参考:EY Japan
私たちはどのようにしてグリーンウォッシュに気をつけたらいいの?
地球環境問題を、利益のためだけに悪用するグリーンウォッシュ。
消費者である私たちが、そういったものに騙されないようにするためには、どうしたらよいのでしょうか。
イギリス政府が公表する「グリーンウォッシュの罪」を、もう一度見てみましょう。
そして、そこから、できることを考えてみましょう。
このように、私たちがグリーンウォッシュ製品を手にしないためには、いくつかの方法があります。
これらは、どれも、難しいことではありません。
私たち消費者ひとりひとりが、グリーンウォッシュに敏感になり、厳しくチェックする目を養うことが必要なのです。
引用:COSMOPOLITAN
まとめ
ヴィーガンの方は、環境保護に対しても、熱心な方が多いですよね。
少しでも、環境にやさしい製品を使いたい。
資源は無駄にしない。
小さくても、自分にできる行動を続けていこう。
グリーンウォッシュは、そんな誠実な思いを欺くものです。
消費者として、正しく製品を見極める目を持ちましょう。
環境を真摯に守る行動のみが、本当の意味での利益につながります。
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