サステナブルなレストランの最高峰「ミシュラングリーンスター」を徹底解説
世界で最も信頼されるグルメガイド、ミシュランが、持続可能な社会へアプローチした「グリーンスター」。今回は、グリーンスターについて、徹底解説します。
3. 生態系を守る取り組み
例えば、巻き網漁などでは、目当ての魚だけを狙って獲ることはできません。
このような、外道の魚たちは、「未利用魚」という扱いを受けることがあります。
さらに、どうにも利用できないとされた魚は、最悪、処分費をかけて、産廃となる場合もあるのです。
こういった、外道の魚を、積極的に利用し、おいしさを知ってもらうような取り組みは、サステナブルと言えるでしょう。
また、別の例として、ジビエを取り上げてみます。
野生の動物たちは、本来、自分たちの棲む場所で生活をします。
しかし、食料となるものが少ない環境では、食料を求めて、人間が生活しているところまでやってきてしまうこともあります。
その結果、田畑を荒らす、植え込みの木の芽や実、葉などを食べてしまうなどの「獣害」は、後を絶ちません。
さらに、そうした動物の生き残る「知恵」により、個体数が増えてしまう問題が発生します。
そうなってしまうと、環境破壊の問題も大きくなります。
そして、生態系のバランスも崩れてしまいます。
これらの被害や問題を解決するために、駆除されてしまう動物がいます。
動物たちを、ただ駆除するだけではなく、ジビエとしていただく。
このような取り組みも、サステナブルとして評価の対象になっています。
参考:魚食普及推進センター
4. 環境活動
ほかにも、環境活動に積極的な取り組みをしている店に、グリーンスターを与える例もあります。
フランス南東部にあるレストラン、 Restaurant Au Vieux Couvent(レストラン オ ヴュ
家庭菜園で採れた野菜、地元の川で獲れた魚を使った料理が自慢のお店です。
また、シェフが信頼を寄せる農家から、直接買い付けた肉を使用しています。
地産地消は、サステナブルの基本と言えます。
さらに、自分たちの菜園で賄うことは、土からこだわりぬいた、納得のいく食材を提供できるメリットもあります。
ほかにも、生ごみをコンポストを利用しているレストランも、サステナブルな取り組みをしていますよね。
小規模経営の農家や漁師から買い付けることにしている、必要以上に仕入れない工夫などをするレストランも、然りです。
参考:Restaurant Au Vieux Couvent
日本の「ミシュラングリーンスター」獲得店
日本における、グリーンスター獲得店は、2021年時点で、65店あります。
そして、毎年、増えています。
東京や大阪、京都だけでなく、地方にも多くの、グリーンスター獲得店があります。
さらに、星付きレストランだけでなく、1,000円台で楽しめるお店も多くみられます。
今回は、グリーンスター獲得店を3店、ご紹介します。
残念ながら、まだ、グリーンスターを獲得したヴィーガンレストランが、日本にはありません。
より、サステナブルで、植物性の食材を活かした料理が楽しめるお店をピックアップしてみました。
参考:Foodies Asia