植物由来ナゲットの米フードテック企業「シュミレート」が、約55億円の資金調達
植物性由来のナゲット「ナグス」で人気を誇る米国シミュレート社が、約55億円の資金調達を発表いたしました。今後の代替肉市場を大きくリードするであろうシュミレートは、今回調達した資金をどのように使用するのでしょうか?ヴィーガンの方でもファストフードを楽しめる日は遠くありません!
2019年の約7.7億円、2020年の約4.5億円に比べ、今回は過去数年の中でも、最大の資金調達額となりました。
今回はシミュレート社の概要や調達した資金の用途について解説いたします。
「シミュレート社」とは
シミュレート社は、2018年に当時当時19歳だったベン・パスターナクによって設立された、植物由来の代替肉を開発、製造するスタートアップです。
中でも、本物のチキンのような感覚を楽しめる植物性ナゲット「ナグス」は、アメリカで人気急上昇中です。
ナグスは、栄養価がとても高いことで知られています。
例えば、一般的なチキンナゲットに比べると、ナグスには、タンパク質が25%多く含まれており、脂肪は40%少なく、コレステロールはゼロとなります。
原材料にも、小麦粉や大豆油、コーンフラワーなど、動物性食品は一切使われていません。
チキンは動物性のお肉の中でも特にタンパク質が多いと言われていますが、植物性の成分で作られたナゲットで豊富なタンパク質の含有量を実現しているのはすごい事ですよね。
ヘルシーで栄養価も高いため、ヴィーガンの方に限らず、健康を意識している方にもぴったりな商品であると言えるでしょう。
シミュレートの商品は、アメリカ国内の、ウォルマートやターゲット、ホールフーズなど、有名なハイパーマーケット5,000店舗以上で販売されています。
さらに、2021年後半までには、アメリカ国内では、追加で10,000店舗以上での取り扱いが開始される予定。
また、カナダの食料チェーン店などでも展開し、今後は今まで以上に幅広い地域での入手が可能になります。
資金の使途
今回シミュレート社が調達した約55億円の資金は、チーム規模の拡大、新製品や新技術の開発、製造プロセスにおける設備を増強、サプライチェーンの向上、国際市場への拡大などを可能にします。
さらに、ファストフードチェーン店の開拓にも当てられるため、今後はマクドナルドやKFCのようなヴィーガン向けのファストフードチェン店の展開にも使用されるそうです。
最高経営責任者、パスターナクは、「この新たな資金は、技術と栄養素の高い食べ物の相互作用を活かし、保護されるために使用されます。」と述べています。
イノベーションを食品業界に取り入れることで、今後のフードテック市場の動向がますます楽しみですね。
他にも代替肉を手がける会社は、DAIZ社、ビヨンドミートなど、世界中で増えてきています。
詳しくはこちらの記事も参考にしてみてください。
まとめ
今回は、植物性ナゲット「ナグス」で知られるシミュレートについて、そして資金調達の今後の影響について解説してきました。
ヴィーガンだとファストフードとは無縁であるというイメージを持たれている方も多いかもしれませんが、時代の変化に伴って、ヴィーガンでもナゲットが食べられるなんて驚きですよね。
今は、シミュレート社の商品を日本で手に入れるのは難しそうですが、今回の資金調達で、今まで以上に世界中に展開していくと良いですね。