食品添加物と動物実験、人体への影響を徹底解説(ヴィーガンの観点あり)

食品添加物と動物実験、人体への影響を徹底解説(ヴィーガンの観点あり)

ヴィーガンが食品添加物を避ける理由は、健康のためだけではありません!実は、食品添加物開発の裏には悲しい事実もあるのです。ヴィーガンが添加物を避けるもう一つの理由を徹底解説。

ハッピーキヌア編集部
2021年03月26日
食品添加物と動物実験、人体への影響を徹底解説(ヴィーガンの観点あり)

世界で広がる動物実験の代替法


ここでは、世界中の動物実験を終わらせるために活動しているイギリスの「Cruelty Free International」のサイトにある「動物実験の代替手段」に関する記事を要約してご紹介します。

 

動物実験の代替手段は、多くの場合、より安く、より速く、より効果的です。動物実験を代替することは、人間の患者を危険にさらすことではありません

また、医学の進歩を妨げるものでもありません。むしろ、動物実験を代替することで、科学の質と人間性を向上させることができるのです。

幸い、動物実験に代わる方法の開発は進んでいます。科学の革新により、毒性試験、神経科学、医薬品開発などの分野で動物実験が代替されつつあります。 しかし、まだまだ課題の多いのが現状です。

Cruelty Free Internationalの科学チームが行っている最も重要な仕事の1つは、動物実験に代わる方法を受け入れ、促進するよう規制当局に働きかけることです。

 

動物実験の代替手段の種類

【細胞培養】

ヒトや動物のほとんどの種類の細胞を実験室で培養することができます。科学者たちは、細胞を誘導して、人間のミニチュア臓器などの3次元構造に成長させることにも成功しており、新しい治療法をより現実的な方法で試すことができるようになっています。

細胞培養は、がん、敗血症、腎臓病、エイズなどの分野における重要な開発の中心となっており、化学物質の安全性試験、ワクチンの製造、医薬品の開発にも日常的に使用されています。

【ヒトの細胞組織】

人間のボランティアから提供された健康な細胞組織や病気の細胞組織は、動物実験よりも適切な方法で人間の生物学や病気を研究することが可能です。

ヒト組織は、手術(生検、美容整形、移植など)から提供することができます。

例えば、再構成されたヒトの皮膚やその他の組織から作られた皮膚や眼のモデルが開発され、残酷なウサギの刺激性試験に代わって使用されています。

ヒトの細胞組織は、人間の死後でも利用でき、死後の脳組織は、脳の再生や多発性硬化症やパーキンソン病の影響を理解するための重要な手がかりとなっています。

 

【コンピューターモデル】

コンピュータの高度化に伴い、人体の側面を「モデル化」または「複製」する機能がこれまで以上に可能になっています。

心臓、肺、腎臓、皮膚、消化器、筋骨格系などのコンピュータモデルがすでに存在しています。これらのモデルを使って、既存の情報や数学的データに基づいた仮想実験を行うことができます。

 

【ボランティア研究】

技術の急速な進歩により、高度なスキャン機器や記録技術が開発され、人間のボランティアを安全に研究することが可能になりました。

医学の発展のために同意を得た人間を対象に、栄養、薬物中毒、痛みなどの研究を行うこともあります。これらの研究は、動物実験に代わるものとなります。

 

代替方法の有能性

  • モルモットを使った粗悪な皮膚アレルギーテストでは、ヒトの反応を72%しか予測できない。しかし、化学や細胞を使った代替法を組み合わせることで、90%の確率でヒトの反応を正確に予測できることがわかっています。
  • 悪名高いウサギの皮膚刺激性試験では、ヒトの皮膚反応は60%しか予測できない。 しかし、ヒトの皮膚を再構成して使用すると、最大で86%の精度で予測できます。
  • 化学物質や薬品が胎児に悪影響を与えるかどうかを調べるために、妊娠中のラットを使って行う標準的なテストでは、危険な物質の60%しか検出できない。 しかし、それに代わる細胞ベースのテスト(EST)では、非常に有害な化学物質を100%の精度で検出することができます。
  • 生きたマウスを使った残酷で信頼性の低い貝毒検査。現在では、より優れた分析化学的手法に完全に置き換えられています。

 

※動物実験に関する科学は非常に複雑であり、見解が異なることもあります。このウェブサイトに掲載されている内容は、Cruelty Free Internationalの専門家の意見であり、証拠を徹底的に評価した上で掲載されています。

(出典:Cruelty Free International「Alternatives to animal testing」

 

以上のように、代替法が開発された理由は、化粧品における動物実験への反対運動の高まりでした。ただ、現在では、化粧品の分野のみでなく、他の化学物質に対しても適用が拡大されつつあります。

 

日本においては、このような代替法の存在自体が普及・浸透しておらず、欧米に比べてその研究開発は遅れているようです。

そのため、消費者である私たちが「動物実験反対」の声をあげ、メーカーや政府に働きかけていくことが、今後ますます大切になってくるでしょう。

 

ヴィーガンは知っておきたい「クルエルティーフリー」に関する記事も参考にしてください。
クルエルティーフリーって何のこと?ヴィーガン必見の世界的な潮流を徹底解説

 

以上のように、ヴィーガンが添加物を避ける理由には、添加物の安全確認のための動物実験がありますが、「健康のために避ける」という方も多いものです。

食品添加物と言うと体に悪いイメージがありますが、それではなぜ多くの添加物の使用が認めらているのでしょうか?

 

そこで、食品添加物の使用目的を次にご紹介します。

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