世界初 ヴィーガン専用の病院が誕生!? その実態を解説
レバノン共和国の首都ベイルートに、世界で初めて、完全ヴィーガン食を提供する「ハイエク病院」が誕生しました。病院の経営者であるジョージ・ハイエクはレバノンのヴィーガン創設者でもあります。「ハイエク病院」の特徴やレバノンの食事事情などについて、みなさんに詳しく解説させていただきます。
中東レバノンの宗教と食事事情
ハイエク病院の所在地でもあるレバノンの人口610万人のうち、約30%にあたる180万人余りの人々が、東方典礼カトリック教会または正教会に属していますが、宗教上「斎戒」という食事制限期間があります。
主に修道院を対象として、年に4回、さらに1 日間(毎週水曜日、毎週金曜日)が斎戒期間になっています。
この斎戒期間中は「肉・魚・卵・乳製品、アルコール類、オリーブ油」を極力摂取しないように努めますが、厳格な信者以外は、比較的寛容に実施されることの多い食事制限です。
このような背景もあってか、レバノンでは昔から、ヴィーガンやベジタリアン向けの料理メニューが豊富にあったようです。
レバノンの代表的なベジタリアン料理とは
レバノン料理は、豆腐などの豆類・果物・野菜にオリーブオイルを使い、栄養価が高くてヘルシーなのが特徴です。
近年は、ダイエット食や健康食として、ヘルシー志向の方や、欧米の方たちにも注目されています。
ひよこ豆やそら豆を使った「ファラーフェル」というコロッケや、「フムス」とよばれる、ひよこ豆を使ったサラダは、国内外でも広く知られています。
ヴィーガンやベジタリアン食に対応している日本の病院
では日本国内では、どれくらいの数の病院がヴィーガンやベジタリアンの食事に対応してくれるのでしょうか?
ベジタリアンやヴィーガンの方が入院することになった場合、個別に対応してくれる病院もあるようですので、まずは病院の医師や看護師さんを通じて、栄養士さんに相談されてみてください。
現在、ヴィーガンやベジタリアン食に対応している国内の病院を2ヶ所、ご紹介させていただきます。
東京衛生病院
東京都杉並区にある「東京衛生病院」は、アメリカのキリスト教・プロテスタントの教会が母体となっている病院です。
1929年に設立されて以来、病院での食事は全て「肉や魚を使わない卵と乳菜食」を基本としていて、要望があれば「ヴィーガン食」にも対応してくれるようです。
さらに、病院の売店では大豆ミートなどのヴィーガン食品や健康食品も多数取り扱われています。
神戸アドベンチスト病院
プロテスタント教会の一派、アドベンチスト教会を母体とした神戸アドベンチスト病院では、医食同源の考えのもと、創立当初より病院での患者さんの食事に「穀菜食」を取り入れ、回復食として提供しています。
また、院内には一般の方も利用可能な菜食レストランもあり、穀物・野菜・果物・大豆を中心とした、健康的な食事をとることができますし、日曜日も診療が行われているようです。
まとめ
2021年3月、病院での回復食として100%ヴィーガン食を提供する病院が、中東の国レバノン共和国に誕生しました。
もともと普通の食事を提供していたハイエク病院では、回復食を完全ビーガンメニューに切り替えることに対し、一部のスタッフからは反対の声もあったようです。
しかし、実際にヴィーガンメニューに切り替わった後、食事が美味しくてダイエットや健康にも良いことが分かり、周囲の人々も納得してくれているようです。
ハイエクは、病気を治療した患者さんに健康を維持して欲しい、そのためには、野菜を中心とした健康的な食生活を送ることが大切であると考えています。
ヴィーガンやベジタリアン料理に興味がある方は、ハッピーキヌアストアで購入可能な「ソイミート」なども、ぜひ一度お試しくださいませ。
併せてハピキヌのこちらの記事も、ぜひご参考になさってください。