今更聞けない!地球に優しい、サーキュラーエコノミーとは?
異常気象や、資源の枯渇などを目前にし、持続可能な社会のために経済システムを変革する必要が迫られています。サーキュラーエコノミーについて、具体的な取り組みについて解説しています。
サーキュラーエコノミーの例
サーキュラーエコノミーの具体的な例を2種類ご紹介します。
- 回収・リサイクル
- 商品寿命の延長
回収・リサイクル
廃棄された商品をリサイクルからリユースして使うといったサーキュラーエコノミーの形です。
あらかじめリサイクルを前提とした素材を使うなどして、廃棄を減らすことを目的としています。
特に回収・リサイクル型のサーキュラーエコノミーが注目されている分野はファッションです。
衣類や靴といったファッション製品の多くは、廃棄されるプラスチック素材ポリエステルを使用しています。
ここにリサイクルしやすい素材を介入することで大きな影響が出ることでしょう。
例えば「アディダス」は、リサイクル可能なシューズ「FUTURECRAFT.LOOP」を販売しています。
使い終えたFUTURECRAFT.LOOPは、アディダスへ返却することで、分解・再製造されて新たなランニングシューズに生まれ変わります。
接着剤を使用しない、熱可塑性ポリウレタンを使用するなどの工夫により、素材すべてがリサイクル可能です。
商品寿命の延長
商品寿命を延長することにより、環境負担を減少させるサーキュラーエコノミーの形です。
例えば必要な時に必要なだけ使うというサブスクリプションモデル。
製品を十分に活用しながらも所有をしないため製品が循環されます。個人の消費である「回収・リサイクル」とはことなり、多人数で共有したり、譲り合ったりするという形態です。
また、修理によって商品の寿命を延ばすという方法もあります。こちらは、捨てるまでの稼働時間自体を長くするという発想です。
アウトドアブランドで有名な「パタゴニア」は、専属のプロフェッショナルによる修理を提供することに加え、修理方法や、洗濯の仕方などのセルフメンテナンスを紹介しています。
サーキュラーエコノミーを実現するには?
サーキュラーエコノミーの実現には、社会一体となった取り組みが不可欠です。
経済のシステムには、メーカー、小売り、消費者、さらにそれを回収・リサイクルする業者など様々な人や企業が関係するためです。
業種を超えた積極的な交流や、情報を共有するコミュニティー作りも必要になっていくことでしょう。
さらに、より効率的なサーキュラーエコノミーのために、技術・システムのイノベーションにも期待がかかります。
まとめ
サーキュラーエコノミーとは、製品を循環して活用することにより、地球への負担が少ない経済システムです。
製品利用による廃棄物や、そもそもの採掘を削減によって地球への負担を減らし、持続可能な社会を目的としています。
リニア型経済がサーキュラーエコノミーに置き換わることで、資源の枯渇を防ぎ、将来も継続的に価値を生み出し続けることが可能です。
ただし、現在のリニア型の経済システムからの脱却はかなりの改革が必要であり、サーキュラーエコノミーに変わるのは大変困難な道のりです。社会全体で取り組むために、現状の問題や解決策を周知させる必要があるでしょう。