ヴィーガン食でも冷え性を避ける方法を解説!【食材・調理法など】
【管理栄養士監修】冬だけでなく、夏も冷房などの環境で起こりやすい「冷え性」。ヴィーガンやベジタリアンの方で冷え性に悩む方に向けて、冷え性を招く原因と、食事や調理方法で工夫するコツについて解説しています。
その悩みのひとつに、「冷え性」があります。
手先が冷たい、真夏なのに冷房で体が冷える、風邪をひきやすくなるなどの様々な症状の原因である冷え性。
そこで今回は、ヴィーガンでも冷え性にならない食事の工夫についてお話いたします。
目次
ヴィーガン食で冷え性を招く原因
生野菜ばかりを食べる
生野菜は水溶性のビタミンやミネラルをはじめとした栄養がたっぷり。
そのため、普段から生野菜(サラダなど)を常食している人も多いのではないでしょうか?
確かに、ビタミンやミネラルをそのままの状態で取り入れることのできる生野菜は健康的ですが、冷たい状態で食べることがほとんどなので、体を冷やしてしまいます。
特に、夏野菜(トマト、きゅうりなど)は野菜の中でも体を冷やす作用のある食材と言われています。
大豆製品の過剰摂取
ヴィーガンやベジタリアンにとって大切なたんぱく質源である、大豆。
大豆の水煮などをサラダやスープに加える、さらにはソイプロテインを飲むなど大豆製品を積極的に摂る人を多く見受けます。
ですが、大豆は健康に良い一方で体を冷やす作用もある食材なのです。
※大豆からできた食品(味噌、醤油など)は体を温める食材と言われています。
ただし、大豆を完全に除く必要はなく、例えば料理で大豆を使ったらプロテインはピー(エンドウ豆)にする、などの工夫をしてみましょう。
栄養バランスの乱れ
体温を維持するためには、しっかりと栄養バランスの取れた食事が必要不可欠です。
糖質:血糖値を上げるとともに体温を上昇させる
たんぱく質:筋肉を作り、基礎体温を高める
脂質:ホルモンの材料となり、体温調節を助ける
三大栄養素およびビタミン・ミネラルは、どれ一つとして欠けてはいけない栄養素です。
忙しいとなかなか自炊ができずに、コンビニでおにぎりとサラダだけ、みたいな食生活を送っていませんか?
できれば毎食の食事でしっかり各栄養素を摂取できるような献立作りを心がけましょう。
ヴィーガンで冷え性を改善する方法
生野菜や大豆製品を控えることである程度改善はできますが、より体温をあげるためにできることをご紹介します。
薬味の活用
薬味とは、料理に風味を与えるために用いられる香味野菜を指します。
代表的なものにネギ、生姜、ニラなどがあり、冷奴やうどん、鍋などに加えるだけで料理の美味しさを引き立ててくれます。
そんな薬味には、体を温めてくれる作用があります。
特に生姜に含まれるショウガオールや、ネギに含まれるアリシンが、体温上昇効果を発揮します。
スープや鍋、麺類に少し加えるだけで食べたそばからポカポカするはず。
ぜひ試して見てください。
※五葷を食べないオリエンタルヴィーガンの方もいらっしゃるので、そういった方には別の方法をおすすめします。
⇒オリエンタルヴィーガンとは?野菜の中でも「五葷」を避ける理由
サラダを温野菜に変える
葉物野菜や夏野菜(トマト、きゅうりなど)で作るサラダもいいですが、冷え性が気になる方は温野菜に変えてみてください。
▼温野菜におすすめの食材
じゃがいも、かぼちゃ、さつまいも、ブロッコリー、カリフラワー、人参、ゴボウなど
特に、根菜類にも身体を温める作用があるので積極的に食べるようにしましょう。
味付けも、できれば塩味に加えてオリーブオイルなどの良質な脂質を加えることをおすすめします。
温かい状態で食べる(調理方法の工夫)
調理の後、しばらく置いて冷えた状態で食べるのではなく、温かいうちに食べるようにしましょう。
体を冷やすと言われる食材であっても、温める、炒める、スープにするなどの調理法の工夫で体の冷えを予防することができます。
さらにスープにプラスして薬味や根菜類を加えると、体の芯から温まります。
鉄分をしっかり補う
鉄分は全身の血流を正常に維持するために必要なミネラルです。
貧血になってしまうと、血液が手足などの末端にめぐらず、冷え性を招いてしまいます。
ヴィーガン食生活では不足しやすいとも言われているため、意識的に摂取することをおすすめします。
参考:ヴィーガン食でも鉄不足を解消する方法【貧血にならない身体作り】
まとめ
今回は、ヴィーガンやベジタリアンの方の「冷え性」についてお話しました。
冷え性の原因はさまざまで、食事だけでなく性別や身体組成、活動量や服薬中の薬などが挙げられます。
その中で、少しでも改善できるように食事からのアプローチとしておすすめの食材と調理方法について解説しました。
どれも今日から試すことのできるものばかりなので、冷え性にお悩みの方はぜひ取り入れてみてください。