政府の投資や欧州で人気を集めつつある「食品環境ラベル」とは?エコフレンドリーな食品表示が買い物習慣を変える可能性を解説

政府の投資や欧州で人気を集めつつある「食品環境ラベル」とは?エコフレンドリーな食品表示が買い物習慣を変える可能性を解説

消費者の環境負荷への意識を向上させるため、食品環境ラベル表示の導入がヨーロッパを中心に進められています。消費者をエシカル消費に導く、持続可能な食品環境ラべルの詳細について、皆さんに解説させていただきます。

ハッピーキヌア編集部
2023年05月21日
政府の投資や欧州で人気を集めつつある「食品環境ラベル」とは?エコフレンドリーな食品表示が買い物習慣を変える可能性を解説
地球の温暖化や気候変動によって異常気象がもたらされている今、世界中で深刻な食糧不足が問題となっています。

 

環境破壊や気候変動における食糧危機を食い止めるため、食品のラベル表示に高い関心を持つ消費者が増える中、とくに欧州では、食品環境ラベルの表示を制度化する動きが活発化しています。

 

エシカル消費や持続可能な未来につながる「食品環境ラベル」とは、一体どのようなもなのでしょうか。

 

その詳細について、解説させていただきます。

 

食品環境ラベルとは

食品環境ラベルとは「商品が気候変動や環境にどのくらい影響を与えているか」ということを消費者に伝えるため、食品に表示されているラベルです。

 

各国の政府が発行しているもののほか、事業者や地方自治体などが独自に発行しているものまで、さまざまな種類の食品環境ラベルが存在します。

 

また、近年では、環境負荷などの独自の条件をクリアした有機食品や、持続可能な食品にラベルを貼付して販売している企業が増加しています。

 

世界に先がけ、欧州各国では、環境ラベル表示の制度化に向けたプロジェクトが進行中です。

 

【EU】食品環境ラベル表示の枠組みを提案する計画が進行

欧州連合加盟諸国(EU)では、環境ラベル表示制度の導入への取り組みが、政府によって積極的に進められています。

しかし、食品環境ラベル表示は、未だ制度化されていません。

 

現在、2024年までに持続可能な食品ラベル表示を導入する計画があり、そのための準備が着々と進められています。

 

EUの執行機関である欧州委員会は、2020年5月に持続可能な地球の未来へ向けた「Farm to Fork(ファーム・トゥ・フォーク)戦略」を発表しました。

 

Farm to Fork戦略の一つである、持続可能な経済社会「欧州グリーン・ディール」を実現させるため、気候変動や動物愛護に対する可能性を、食品ラベル表示の認定要件の一つとして認めることが提案されています。

 

商品の生産から消費にいたるまで、健康や環境に配慮した食料システムを目指すFarm to Fork戦略が、消費者のエシカル意識向上に大きな影響を与えていくことは、ほぼ間違いないと言ってよいでしょう。

 

また、EU加盟国の中でも、とくにフランスにおいて、食品環境ラベル表示制度の積極的な導入が進められています。

 

【フランス】食品環境ラベルの制度化に向けた動きが加速

近年、フランスでは、スーパーなどで買い物をする際、同じ種類の商品の中から、なるべく環境負荷の低い商品を消費者に選択してもらう仕組みづくりが、フランス政府の主導により、積極的に行われてきました。

 

2021年度からは、食品環境ラベル表示制度の試験的導入プロジェクトが実施されています。

 

試験的に導入されている2つの代表的な環境ラベルのうち「エコスコア」とは、製品が製造から販売されるまでの温室効果ガス排出量を一目で確認できるように環境負荷を数値化したもので、ABCDEの5ランクで総合的に評価し、それぞれのカラーで表示しています。

 

もうひとつの「プラネット・スコア」は、個別評価(気候変動対応、動物愛護、農薬使用など)を総合評価として組み合わせたものを、5段階のスコアに換算したものが、カラーで表示されたものです。

 

食品環境負荷のスコア表示は、2023年度中に正式に導入される予定ですが、その際、評価方法が一元化され、環境ラベル表示も統一されたものになります。

 

短期間での導入・普及が可能になるよう、それぞれの企業が認証機関から認証を受けた食品に、環境ラベル(統一されたもの)を表示・貼付できるシステムが、フランスでは既に構築されているのです。

 

日本国内における食品環境ラベル事情

日本国内でも、食品づくりに環境への配慮を求める消費者の声が、徐々に強くなっています。

 

しかしながら、フランスやEUと比較した際、日本の食品環境ラベル表示へ向けた取り組みは、まだまだこれからと言わざるを得ません。

 

買い物の際、商品に表示されている環境ラベルを目にすることで、環境に優しい商品であるかどうかが分かるようになるため、エシカル消費につなげていくことができるようになるでしょう。

 

食品環境ラベルを導入・普及させるためには、大手企業や政府の協力が必要になります。

 

食品のパッケージだけではなく、中身についての環境ラベル表示が一般的になるような仕組み作りが待ち望まれます。

 

★環境省ホームページに掲載されている「食品環境ラベル」は、こちらから確認することができます。

 

まとめ

欧州を中心に、食品環境ラベルの表示が積極的に導入されています。

 

食品の安全性や環境・身体への影響などの情報提供を与え、私たち消費者をエシカル消費に導いてくれるのが、食品環境ラベルの持つ重要な役割です。

 

買い物をする際、商品に表示されている環境ラベルから環境負荷情報を認識することができるようになれば、有機食品や地産地消など、持続可能な商品を選択することが可能になります。

 

また、気候変動や動物愛護など食品環境ラベルを通じ、企業側の持続可能な商品づくりへの意欲が高まるなど、より環境負荷の低い商品が生み出されるという期待もできるのではないでしょうか。

 

参考:気候ラベルとは何ですか?そして、彼らは本当に私たちの食生活を変えることができますか? |ベグニュース (vegnews.com)

 

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