【アメリカ】工業畜産から人道的な食糧システムへ、「農場システム改革法(FSRA)」を掲げるコリー・ブッカー上院議員とは
米政治家のコーリー・ブッカーが、2023年の農業法案で工場農場を禁止し、すべての人にとってより人道的な食料システムを構築しようと試みています。
消費者により良いフードシステムを提唱
アメリカ疾病管理予防センター(CDC)データーによると、健康格差は、人種的および民族的少数派グループが、アメリカ全体で、白人の対応者と比較した場合、糖尿病、高血圧、肥満、喘息、および心臓病を含む幅広い健康状態で、病気と死亡率が高いことを示しています。
ブッカー上院議員は、特に動物性食品の消費が、特定の病気のリスクを高めることを示す研究が増えていることに照らして、工場農業を終わらせ、食肉産業の慣行の監視を強化することを声高に提唱し続けています。
現在、アメリカ政府は、肥満に対する医療費に年間 1,730億ドル近くを費やしています。
農業政策が、人々の長期的な健康と幸福よりも企業の利益を優先する時代は終わったのです。
工場農業に対し消費者は
政治キャンペーンとロビー活動を行う動物福祉団体であるCompassion in World Farming(CIWF)やfarmforward(ファームフォワード)などの団体は、工場での農業、肉の消費、および肉が実際にどこから来ているかについての知識に対する消費者の態度に関する研究をしています。
CIWFは今年10月に委託した調査の結果を発表しました。
その結果、アメリカの成人の67% が、工場農業は動物福祉よりも利益を優先すると考えており、59%は、動物製品を食べる人々の健康よりも利益を優先していると考えています。
これらの結果は、アメリカ国民が工場農業の問題について認識を深めていることを示していますが、問題はより複雑です。
ファームフォワードの消費者調査は、アメリカ人が畜産の牧歌的なイメージを描くマーケティング戦略に、いまだに傾倒していることを示しているのです。
この調査によると、今日の多くのマーケティングと肉のラベル付けによって、広く欺かれていることが明らかになりました。
同社によると、企業の製品が実際よりも環境に優しいと消費者に信じ込ませるグリーンウォッシングに似ており、疑わしいアニマルウェルフェア認定を受けた肉製品は、動物は牧草地で飼育されているというイメージを呼び起こします。
しかし、実際には監禁されて飼育されているのです。
まとめ
アメリカでは、動物の飼育方法、抗生物質耐性、気候変動、そして自分たちの価値観と購入との整合性について懸念する消費者が増えています。
アメリカのヴィーガン上院議員ブッカーによる農場システム改革法(FSRA)は、工業畜産から人道的な食糧システムにより、食料生産を達成することを目指しています。
企業の利益を優先せず、全ての人々がより安全で、持続可能なシステムで生産される食料を得られ、健康な生活を送ることができ、そして、生産者も十分な所得を確保することができる法案がブッカーが推し進めている農場システム改革法です。
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