異常気象による畜産業への影響、畜産業に終止符を打つのは気候変動か
家畜が環境破壊の一因になっている反面、気候変動が畜産業の存続を脅かしています。今回は、家畜と環境について、一緒に考えてみませんか?
気候変動によって畜産業が衰退するのか、畜産業が気候変動を起こすのか?
気候変動によって考えられる、畜産業への影響
サレールチーズのように、夏の高温で、家畜の食料が不足してしまうことが、産業衰退を招くこともあります。
また、暑さそのものが、家畜の命を奪うこともあります。
アメリカのカンザス州では、2000頭もの牛が熱疲労で死亡したとのことです。
高温による影響は、さまざまな形で家畜動物に表れます。
熱疲労、熱中症などは、その顕著な例です。
そして、山火事、干ばつ、水害は、家畜の餌を失います。
また、気候変動による環境の変化は、家畜にとって、多大なストレスとなります。
強い、もしくは長期間にわたり、ストレスを受けると、受胎率の低下や、繁殖障害の増加もみられるそうです。
さらに、乳牛においては、採乳量の減少や、乳質の変化も見られます。
食肉用の牛や豚においては、体重が増えない、肉質の変化などが起こっています。
動物も、人間と同じように、ストレスが、体を蝕んでしまうのです。
畜産業が地球環境に与える影響
気候変動が、家畜に与える影響が甚大であることがわかりました。
しかし、同時に、家畜が気候変動の一因になっているのもまた、事実です。
畜産における環境問題は、ウシなどの反芻動物が出す、ゲップやおならのメタンガスが知られていますね。
ほかにも、飼育で必ず排出される、家畜の糞尿処理における水質問題もあります。
そもそも、家畜動物を飼育するのには、大きな土地も必要です。
電気や水、餌は、飼育頭数が多いほど、毎日の使用量が増えていきます。
また、家畜も動物、生き物ですから、毎日餌を食べなくてはなりません。
その餌のために、土地を開拓し、飼料を栽培することで、森林が減っています。
食肉の生産のために、地球の面積の4分の1が使われている事実を、ご存じでしたか?
ほかにも、畜産における環境破壊が、まだまだ多くの課題を抱えているのが現状です。
こちらの記事は、畜産と環境について、わかりやすく解説しています。
ぜひご一読ください。