ヴィーガンの食生活の与えるメリットを「腸内フローラ」の観点から解説
「きれいは腸から作られる」。腸内フローラを整えるには、ヴィーガン食が最適?その理由を徹底解説します。
目次
腸内フローラは、ヴィーガン志向?
National Library of Medicine に掲載された論文によると、ヴィーガンや、ベジタリアンの食生活は、腸内環境に良い影響を与える可能性がある、といいます。
それは、ヴィーガンと、ノンヴィーガンとでは、それぞれの食生活の継続により、ヒトの体に有益な、腸内細菌の量産や、種類の豊富さに差が出るというのです。
ヒトの体に有益な細菌たちは、なぜ、動物性食品よりも、植物性のもので、増えるのでしょうか。
ひとつひとつの栄養素について、詳しくみていき、ヴィーガン食との関係性を紐解いてみましょう。
それぞれの栄養素が、腸内細菌に及ぼす影響
この表は、論文の内容を、まとめたものです。
読んでいくと、植物性食品から得る栄養素は、どれも、ヒトの体にとって有益な、腸内細菌を、増加させる働きがあることがわかります。
ハッピーキヌアヴィーガンメディアでは、植物性の、良質な脂質を摂取することを、おすすめした記事を掲載しています。
また、こちらの記事では、植物性タンパク質と、腸内フローラの、関係に触れています。
そして、食物繊維が、腸内細菌を増やす役割を持っていることも、驚きでしたね。
こちらの記事では、食物繊維の重要性を、解説しています。
ぜひ、それぞれ、ご一読ください。
またほかにも、タンパク質を多く含む、植物性食品は、こちらから、
さらに、オメガ3脂肪酸を含む、植物性食品は、こちらから、解説記事をチェックいただけます。
出典:National Library of Medicine - PubMedCentral
なぜ、植物性食品は、腸内フローラを改善するのか?
植物性食品は、腸内の細菌叢に、良い変化をもたらすことが、わかりました。
では、なぜ、そういった効果があるのでしょうか?
食べ物による、代謝産物の違い
別の論文では、ヴィーガンと、ノンヴィーガンの体内で起こる代謝に着目しています。
そこには、ヴィーガンでは、ノンヴィーガンに比べて、タンパク質と、炭水化物の摂取量による、発酵産物(短鎖脂肪酸など)の豊富さに、差があることが書かれています。
ヴィーガンの体内での、発酵産物は、ノンヴィーガンのそれに比べ、種類が豊富であったというのです。
さらに、ヴィーガンは、有害な代謝産物が少なく、有益な、短鎖脂肪酸などの、有益な代謝物の発生率が高いことがわかりました。
出典:National Library of Medicine - PubMed.Gov
植物性食品と、動物性食品の違いが、腸内フローラの環境を変える
まず、植物性の食品には、食物繊維が豊富にあります。
水溶性、不溶性ともに、腸内細菌の、良いえさになっていると言えます。
そして、ポリフェノールは、植物にしか、存在しません。
抗酸化作用もありますし、腸内細菌にとっても、有益な物質です。
また、「脳に届く栄養は、糖質だけ」というように、炭水化物は、非常に大切な栄養成分です。
腸内細菌にとっては、疾患から保護してくれる、大切な存在であることがわかりました。
動物性食品には、コレステロールをはじめ、脂質などの、過剰摂取を避けたい栄養素が、多く含まれています。
タンパク質や、良質なビタミンも豊富ですが、繊維質、水溶性ビタミンは不足します。
こういった差が、腸内細菌の生息状態を、変えていくことが考えられます。
つまり、腸内フローラは、ヴィーガン食によって、整えられていくということになりますね。
ヴィーガン食は、腸内フローラを良い環境に整える
いかがでしたでしょうか?
腸内フローラを、より良い状態に保つためには、ヴィーガン食が適していることがわかりました。
もちろん、良質で、新鮮な食材を、バランスよく食べることが大切です。
脂質、タンパク質、炭水化物など、さまざまな栄養素を摂ることで、腸内には、多彩な菌が同居します。
そして、豊かなフローラ(花畑)を作ってくれるでしょう。
あわせて読みたい