2023年までにアメリカNo.1の歯みがき粉がリサイクル可能に?詳細を解説
アメリカのコルゲート・パルモリーブ社の誇る世界シェアNo.1「コルゲート」の歯みがきチューブが、2023年度までに100%リサイクル可能なパッケージに転換されます。環境負担を大幅に削減することのできる新しい歯みがきチューブの詳細について、みなさんに解説させていただきます。
毎日、おそらくほとんどの皆さんが、歯みがき粉を使って歯をみがかれていることでしょう。
実は、私たちが普段使っている歯みがき粉のチューブは、パッケージの構造上リサイクルできないものが多く、世界中で年間何億本もの歯磨き粉チューブが埋め立て処分されたり、海に廃棄されています。
そのような現状を変えるべく、アメリカの大手口腔衛生用品ブランド「コルゲート」社が、100%リサイクル可能なチューブに入ったヴィーガン歯みがき粉を開発・発売を開始しました。
今回は、コルゲート社から新しく発売された、ヴィーガンでリサイクル可能な歯みがきチューブの詳細を、皆さんに解説させていただきます。
環境負荷の大きいラミネートチューブ
これまで、一般的な歯みがき粉のチューブには、プラスチックフィルムやポリマー、アルミ箔などを重ねて貼り合わせて作られた、ラミネートチューブが使われていました。
ラミネートチューブは、プラスチックとしてリサイクルが可能なのでは?と思われがちですが、実際には、金属とプラスチックを貼り合わせる多層構造によって作られています。
そのため、キャップはリサイクル可能でも、チューブ本体は、可燃ゴミとして焼却処分されたり、埋め立て処分されるケースがほとんどでした。
現在でも世界中では、たくさんの歯みがきチューブが、海へ捨てられたり、埋め立て処理されており、環境汚染を引き起こしています。
さらに、ラミネート加工された歯みがきチューブが完全に分解されるまでには、最長で500年もの歳月がかかるともいわれており、環境負荷が大きいことが、問題視されてきました。
コルゲート社のリサイクル可能なヴィーガン歯みがき
アメリカのコルゲート・パルモライブ社の歯みがき粉Colgate(コルゲート)は、世界200ヵ国以上に広く流通し、シェアNo.1を誇る人気商品です。
コルゲート社では、これまで5年以上にわたり、環境への負担を減らすため、リサイクル可能な歯磨き粉のチューブ開発を行ってきました。
そして、2021年に高密度ポリエチレン(HDPE)で作られた歯みがきチューブ「スマイル・フォー・グッド」ラインを発表、イギリスとヨーロッパのEU諸国での販売が開始されました。
今回発売された、スマイル・フォー・グッドラインの歯みがき粉は、99.7%が天然由来の成分から作られています。
さらに、パッケージには100%リサイクル可能な高密度ポリエチレンが使われており、FSC・ヴィーガン協会からも認証を受けた、人や自然環境に配慮された歯みがき粉です。