【医師監修】お肉を食べないことは健康上本当に問題ないのか?

【医師監修】お肉を食べないことは健康上本当に問題ないのか?

”結局のところ、動物性の肉を食べなくても、私たちの健康は維持できるのか?” ヴィーガン、プラントベースの食生活を検討したことがある方、または最近始めたという方なら、誰もが持つであろうこの疑問に、現役医師であるDr. Amanoがお答えします。

ハッピーキヌア編集部
2021年05月28日
【医師監修】お肉を食べないことは健康上本当に問題ないのか?
お肉を食べないと健康に悪いのかな?困ったことはあるの??

ヴィーガン生活を送る上で、そんな疑問をお持ちの方もいらっしゃるはず。

 

Dr. Amanoが皆さんの疑問にお答えします!

健康のこと、食材のこと、栄養のこと。 ヴィーガン生活を送る上で気になる疑問に、医師であるDr. Amanoがお答えします。

天野 方一
医師/公衆衛生学修士(MPH)/博士(公衆衛生学)/ 2018年よりハーバード大学院に留学。専門は内科、腎臓、抗加齢医学など。

 

この医師監修シリーズは、以前にハピキヌの公式インスタのストーリーで募集しました、フォロワーの皆さんの健康に関する疑問への回答となります。

今後も隔週で記事を更新して参りますので、お楽しみに!

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「ヴィーガン」という言葉や考え方の定義には奥深いものがありますが、やはり一番に思い浮かぶのが「動物性の肉を食べないこと」という方が多いのではないかと思います。

とはいえ、肉や魚は私たちの体に大切なタンパク源であり、エネルギー源である、そんな風に昔学校でも習ったことが思い起こされます。

 

というわけで本日は、お医者様の先生の監修のもと、「動物性の肉を食べないことは健康上本当に大丈夫なのか?」という永遠の疑問について考察していきたいと思います。

 

世界を揺るがしたWHOの報告書

 

2015年に世界保健機関(WHO)が、動物性の食肉摂取に関するあるレポートを発表したことが大きな話題を呼びました。

その内容というのも、「牛肉や豚肉などの赤肉やソーセージやハム、コンビーフなどの加工肉を多く摂取することで、大腸がんになるリスクが高くなる」といったものでした。

 

これは、WHOの外部期間であるIARC(国際がん研究機関)の研究によるもので、全世界地域の人を対象とした疫学研究、動物実験研究、メカニズム研究からなる科学的証拠に基づく総合的な判定の結果です。

 

ちなみに、ここでいう「赤肉(red meat)」とは、牛や豚、羊などの肉、いわゆる見た目に赤い肉のことで、脂身の少ない部位を示す「赤身肉」とは異なります。

 

WHOは、先の研究結果に基づき、下記のように分類をしています。

  • 加工肉(ソーセージ・ハム・ベーコンなど):ヒトに対して発がん性のある「グループ1」(ヒトにおいて「発がん性の十分な証拠」が認められている)
  • 赤肉(牛肉や豚肉、羊の肉など):ヒトに対しておそらく発がん性のある「グループ2」(ヒトにおいて「発がん性の限定的証拠」・実験動物において「発がん性の十分な証拠」が認められている)

(関連記事:ヴィーガンと健康|WHOも認める赤肉摂取とがんリスクの関係について解説

 

この発表は当時相当な波紋を呼びましたが、実は食肉の過剰摂取には大腸がん以外のリスクがあることもわかっています。

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