ポテトvsパスタvsライス、最もサステナブルな炭水化物を徹底調査

ポテトvsパスタvsライス、最もサステナブルな炭水化物を徹底調査

炭水化物は、タンパク質・脂質とならび、人間に欠かせない三大栄養素のうちの一つ。ヴィーガンの方にも人気の「ポテト」と「パスタ」と「ライス(米)」の中で一番サステナブルな炭水化物はどれなのでしょうか。実は一位は意外な結果?炭水化物のサステイナブル事情を解説します。

ハッピーキヌア編集部
2023年08月15日
ポテトvsパスタvsライス、最もサステナブルな炭水化物を徹底調査
人間に欠かせない3大栄養素のうちの一つで、エネルギーの素になっているのが炭水化物です。

炭水化物の中でも「ポテト」や「パスタ」「ライス」には動物性の成分が含まれていないため、ヴィーガンの方たちの主食としても親しまれています。

この3つの中で、最もサステナブルで自然環境にやさしい炭水化物とは、一体どれなのでしょうか。

ポテトvsパスタvsライス、サステナブルな食材を徹底調査

エネルギー源となる栄養素「炭水化物」を多く含むポテトとパスタとライス、それぞれの栄養素や特徴とは?

カロリーや栄養素なども一緒に、徹底調査してみましょう。

1. ポテト

その育てやすさから世界中で栽培されているポテトは、気候変動への影響が少ないとされる野菜です。

炭水化物を多く含み、国によっては主食として食べられることも多いポテトの世界での消費量は、米と小麦に次ぐ世界第3位となっています。

さらに、ポテトは栄養価が高く、ビタミンB・Ⅽやカリウム、腸内環境を良くする食物繊維が豊富に含まれており、皮にまでぎっしりと栄養素が詰まっているのが特徴です。

ポテトが環境負荷が少ないといわれている理由は以下の通りとなっています。

  • 食肉や他の穀物類と比べ、カーボンフットプリント(ライフサイクルを通したの排出量)が低く、気候変動への影響が少ない
  • 標高3,000m以上のアンデス山脈などの高地や、やせた土地でもよく育つ。
  • 少ない水や肥料でも育ち、収穫量も多い。

また、環境負荷の少ないサステナブルなヴィーガンフードであるポテトは、ヴィーガン料理とも相性がよく、たくさん使われています。

2. パスタ

イタリア料理の食材で炭水化物が多く含まれているパスタは、エネルギー源としての摂取に適しており、主食としてもたいへん人気のある食材です。

パスタの原料になる小麦の栽培には、たくさんの水が消費されます。

例えば、1㎏の小麦を生産するのには、およそ2000リットルもの水が必要とされます。

しかし、地球温暖化の原因の一つとされるメタンガス(CH4)排出量はゼロに近く、二酸化炭素(CO2)の排出量に至っては、米よりも低いというエコな一面もあります。

パスタをよりサステナブルな食材に近づけるためにできることは、輸送コストがかからない国産のパスタを購入すること(地産地消)や、調理方法の工夫などです。

さらに、調理中のCO2排出量を減らすためには、最初の2分間のみ加熱し、残りのゆで時間は鍋の蓋をしたまま置いておくことで、より効率的なパッシブ調理(余熱を利用する調理法)が可能になります。

パスタは調理法など工夫次第で、サステナブルな食材に近づけることができる炭水化物であるといえるのではないでしょうか。

3. ライス

日本人の主食でもあるライス(米)は、長期間保存のきく良質なエネルギー源であり、良質なタンパク質と豊富なミネラルを多く含む炭水化物です。

しかし、米の栽培過程では大量の水やエネルギーが必要とされ、地球温暖化を引き起こすメタンガス(CH4)の発生も問題視されています。

地球温暖化を引き起こす原因となる温室効果ガスの1つである「メタンガス」は、なぜ米の栽培過程で排出されるのでしょうか。

メタンガスは、酸素のない水田の土の中で、土壌微生物であるメタントローフがメタン菌を生成することにより発生します。

水田から発生するメタンガスの量は、田植えから1ヶ月が経過した6~7月にピークとなり、稲(茎)を通して大気中へ排出されます。

稲作は、世界のメタン排出量の実に10〜13%を占めるといわれており、地球温暖化への影響も懸念されています。

以上のことからも、ライスは、ポテトやパスタよりもサステナブルではない炭水化物といえるでしょう。

3つの中で一番サステナブルな炭水化物はどれなの?

調査の結果、ポテトとパスタとライス、3つの中で一番サステナブルな炭水化物は「ポテト」であることが分かりました。

場所を問わず、水や肥料が少なくても育つポテトは、とてもサステナブルな作物といえるでしょう。

また、近年では、ジャガイモ由来のプラントベースミルク「ポテトミルク」が、代替ミルクとして話題になっています。

牛乳と比較した際、製造時におけるCO2の排出量が75%ほど低いポテトミルクは環境にも人体にもやさしい植物由来のミルクなのです。

動物由来の成分が一切含まれていないため、ヴィーガンやベジタリアンの方たちも安心して飲むことができます。

サステナブルなポテトをパスタやライスのかわりに食べることで、地球環境の維持に貢献できるようになるのではないでしょうか。

ダイエットにオススメなのはどれ?

ポテトとパスタとライスに含まれる、それぞれのカロリーや栄養素を比較してみましょう。

カロリー タンパク質 炭水化物 脂質
ポテト 77kcal 1.9g 17.5g 0.1g
パスタ 158kcal 5.8g 31.4g 1.1g
ライス 168kcal 3.0g 36.7g 0.3g

※100gあたり(農林水産省データ参照)

3つの中で、カロリーが最も低いのはポテトですが、タンパク質も少量です。

パスタのカロリーはジャガイモの倍ほどありますが、タンパク質が最も多く含まれています。

ライスはカロリーと炭水化物の量が3つの中で最も多いものの、脂質の量は少ないのが特徴です。

上記のことから、ダイエットに最も適しているのはポテトといえますが、フライドポテトやマッシュポテトなど、その調理法によってもカロリーが大幅に変わるため、その点に注意が必要です。

まとめ

調査の結果「ポテト」は、パスタやライスに比べて環境負荷の少ないサステナブルな炭水化物であることが判明しました。

持続可能な地球の未来のためには、パスタやライスの代わりに主食にポテトを食べると良いのですが、日頃から米を主食とする日本人には、なかなか難しいことかもしれません。

しかし、食材をサステナブルな方法で調理をすることや、買い物の際に地産地消を心掛けることでも、環境負荷を減らすことは可能です。

パスタをゆでる際、余熱を利用するパッシブ調理を実践したり、なるべく地元産のポテトやパスタやライスを購入することで、輸送コストやCO2排出量の削減に貢献することができます。

持続可能な未来の地球のため、まずはできることから少しずつ始めてみませんか。

参考サイト:お米は地球を苦しめている!?~水田からのメタンガス(CH4)量を衛星データで検証してみた~

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