サステナブルツーリズムとは?内容とSDGsとの関わりを徹底解説

サステナブルツーリズムとは?内容とSDGsとの関わりを徹底解説

観光分野でも持続可能な取り組み「サステナブルツーリズム」への取り組みが始まっています。この記事では、サステナブルツーリズムとは何かや、SDGsとの関係性を解説しました。

ハッピーキヌア編集部
2021年09月15日
サステナブルツーリズムとは?内容とSDGsとの関わりを徹底解説
あらゆる分野でサステナブルへの意識が高まっている中で、観光分野でも持続可能な取り組み「サステナブルツーリズム」への取り組みが始まっています。

今回は、サステナブルツーリズムとは何かや、SDGsとの関係性を解説していきます。

 

サステナブルツーリズムとは?

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サステナブルツーリズムとは、旅先の環境・自然・文化をできる限り保存することを目指す観光のこと。

具体的には、観光が生み出す悪影響を最小限に抑え、それに加えて経済を良くしていこうという運動です。

 

サステナブルツーリズムは、近年に大きな注目を集め始めていますが、実はそういった取り組みは古くから行われてきました。

観光旅行のごみや環境破壊の問題により、世界観光機関(UNWTO)は1980年代にすでにサステナブルツーリズムを提唱していました。

 

つまり40年前からサステナブルツーリズムはあったが、近年SDGsが提唱されて以降環境問題が表面化したため再び注目され始めたといった感じです。

 

サステナブルツーリズムの定義は?

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サステナブルツーリズムはどのように定義されているのでしょうか?

国連世界観光機関(UNWTO)によると、サステナブルツーリズムの定義は 「訪問客、産業、環境、受け入れ地域需要に適合つつ、現在と未来の環境、社会文化、経済への影響に十分配慮した観光」とされています。

 

基本的な観光先の環境保護のみならず、文化の保護や経済の活性化も含め包括的な「持続性」を目指しているといったわけですね。

環境を守るという認識を持っている方は多くいるかと思いますが、サステナブルツーリズムを実現するためにはさらに経済や文化への意識も高めていく必要があります。

 

成長する観光産業と持続可能性への悪影響

観光産業は、2010年以降国際旅行者数は年々増加しているなど右肩上がりの業界です。

2010年に9億人強であった国外旅行者数は、2017年には13億人に到達。

 

現在パンデミックの影響もあり一時的に停滞してはいますが、2030年には18億人にも到達するとみられており、国家経済のためにもとても重要な産業となりました。

その一方で、観光産業は自然環境や地域の人々への生活に負荷が発生する産業でもあります。

 

世界の温室効果ガスの排出量の約1/10は観光産業によって発生したものとされており、利益と反比例して環境へ多くの悪影響を与えているのです。

環境へ優しくする必要があるが経済的な面で見て観光産業は重要という事情から、持続可能な社会と経済の両立を目指すのがサステナブルツーリズムと言い換えることもできます。

 

サステナブルツーリズムとSDGsの関係

サステナブルツーリズムの実現によって、SDGs における以下の目標を達成することを期待されています。

  • 経済成長と雇用に関する「目標8」
  • 消費と生産に関する「目標 12」
  • 海洋資源に 関する「目標 14」

 

【SDGs目標8】働きがいも 経済成長も

SDGsの「目標8 働きがいも 経済成長も」は経済成⻑及びすべての人々の完 全かつ生産的な雇用と働きがいのある雇用をめざす目標です。

健全な観光によって雇用や生産を生み出すこともサステナブルツーリズムに期待されるポイントとなります。

 

地球環境に悪影響だから旅行をできるだけしないようにするのではなく、環境に優しい旅行をした上で経済の活性化していきましょうという目標です。

 

【SDGs目標12】つくる責任 つかう責任

「つくる責任 つかう責任」は、持続可能な方法で生産し、責任をもって消費しようといった目標で、製造や廃棄に対して工夫して地球への負荷を最小限にしようというもの。

観光では多くのアメニティが必要で環境に悪影響を与えやすい側面があります。

 

こういった問題に対しホスト側が持続可能な素材や再生利用可能なものに置き換えることで、つくる責任を実現することができそうです。

つかう責任では主に観光客側が、ごみをポイ捨てしたり無暗な消費をやめることが求められます。

 

【SDGs目標14】 海の豊かさを守ろう

目標14「海の豊かさを守ろう」は、持続可能な発展のために海と海の資源を守ることを目指す目標です。

目標12と似ていますが、観光の場合、使い捨てプラスチックを減らそうということが主に焦点となるでしょう。

 

容器を長期使用しない場合、捨てやすく製造コストの安いプラスチックでできた簡易的なものが多く使われます。

使い捨てプラスチックを捨てることによって海洋の汚染が懸念されているのです。

 

こういった問題を解決するためには環境に流出してもすぐ分解されるような、生分解性の高いプラスチックへ切り替えていく必要がありそうです。

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