【中東】最先端のフードテックを牽引するイスラエルのヴィーガン事情を徹底解説
世界からも注目を集めるヴィーガン大国、イスラエルの、ヴィーガンフレンドリーで、サステナブルな最先端のフードテックをチェックしてみましょう。
5. Savor Eat
ヴィーガンの方のなかには、その哲学や思想とは違い、アレルギーや、単に好みではないなどの理由で、お肉を選ばない方もいらっしゃるかもしれません。
セイバーイートは、プラントベースの食肉を3Dプリントして製造しています。
独自のセルロース繊維を使用した代替肉で、味わいや食感などは、まるで本物のよう。
2022年8月、ごく最近には、豚や七面鳥などの代替肉も発表されました。
もちろん、プラントベースです。
また、2021年6月には、この技術を応用し、植物性の代替卵をつくることに特化した会社を起こしました。
「Egg’n’up(エッグナップ)」と名付けられた、そのスタートアップ企業は、年内には、商品を発表する予定だそうです。
アメリカをはじめ、卵においても代替食品の市場が拡大しています。
プラントベースであれば、ヴィーガンやベジタリアンの方にも、安心して食べられますね。
参考:GLOBES
6. Remilk
リミルクのミルクは、乳でありながら乳ではない、新しい乳製品です。
リミルクは、酵母発酵による乳製品を開発しました。
乳たんぱく質のDNAコードを、酵母にコピーし、発酵させます。
このミルクの利点は、乳糖やコレステロール、ホルモン、抗生物質すべてフリーなところです。
ヴィーガンの方だけでなく、乳糖アレルギーの方にも安心して口にできるということです。
また、このミルクは、チーズやヨーグルトなど、さまざまな乳製品に加工ができるというのも、本物の牛乳と同じです。
リミルクはこれを「1頭の牛もいない本物の乳製品」と表現しています。
参考:未来コトハジメ
7.WILK(旧 Biomilk)
We are thrilled to be part of an inspiring @foodtechinvest #summit in New York to meet with other founders, investors and #food brands pioneering the future of alternative #proteins. Hoping to come together and create new partnerships and collaboration opportunities. pic.twitter.com/aACGZKobdo
— Wilk (@WilkIsMilk) June 21, 2022
2021年12月に、Biomilk(バイオミルク)からリブランドしたWILK(ウィルク)。
ウィルクもまた、新しい、牛のいない牛乳を作っています。
こちらは、ヒトにも哺乳類動物にもある、乳腺細胞を利用して作られています。
培養乳ではありますが、こちらは、動物の乳だけでなく、ヒトの母乳の培養も可能ということになります。
さまざまな理由により、母乳育児を選択しないお母さんもいるはずです。
粉ミルクももちろん、母乳に限りなく近づけた栄養組成になっています。
しかし、母乳と同じというわけにはいきませんでした。
今後は、ウィルクの技術により、赤ちゃん誰もが、母乳の栄養を摂れることになるかもしれません。
お母さんも、母乳か粉ミルクか、など、悩むことがない世の中になるといいですね。
まとめ
イスラエルには、文化的にも、技術的にも、ヴィーガンやベジタリアンの方々に寄り添った食生活がありました。
培養肉に関しては、「結局は肉ではないか」と思われる方もいらっしゃるでしょう。
しかし、ヴィーガンのそもそもの考え方として、肉を食べないのは「動物の命を犠牲にしない」ことを決めたからです。
動物や環境を犠牲にしないために、代替肉が生まれ、そして、培養肉が生まれました。
さらに、培養肉は、環境保護、持続可能な産業としても、理にかなっていると言えます。
各社のホームページを見ると、それらを裏付ける、具体的なデータを確認することができます。
限りある資源を守りつつ、これからも人々が今の食生活を続けていくことはできないのでしょうか。
この問題を解決するため、イスラエルのフードテック産業は、ますます発展していくでしょう。
そして、世界中のヴィーガンやベジタリアンの方の、食の選択肢に、もっと自由が増えていくと嬉しいですね。
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