家時間が増えている昨今、ヨガマットがあればどこでも簡単にできるヨガの人気が、ますます高まってきています。
ヨガは全身ストレッチができる他に、メンタルへの影響も良いので、一度始めるとその魅力にはまってしまうケースがほとんど。
でも、ヨガを始めていくうちに、ふと疑問に思うのが、ヨガを実践するには菜食主義でなければいけないのか?ということ。
実際に、ヨガインストラクターは、菜食主義を実践している方々が多いのも事実です。
今回は、今更聞けない素朴な疑問、ヨガとヴィーガンの関係を、健康の観点からわかりやすく解説します。
ヨガとは?
ヨガは古代インド発祥のインドの諸宗教の修行法の一つ。
今とは違い、主に呼吸法を用いた瞑想を主とし、悟りを導くために行われていました。
現在のヨガは、1990年代にエクササイズを取り入れた、新たなスタイルのヨガとして欧米を中心として広まり、ヨガの発祥の地であるインドに逆輸入されるほど。
もともとインドでは、ヨガは基本的にカースト上位に位置するバラモン階級の人々や宗教の僧侶などに限定されており、一般に人々には敬遠されていました。
今では、ヨガはエクササイズの一つとして誰でも楽しめ、ストレス解消やメンタルにも良いということが科学的にも証明されているため、世界中でヨガが定着しています。
ヨガの聖典ヨーガ・スートラから学ぶアヒンサー
アヒンサーは非暴力を意味するサンスクリット語で、古代インドに起源を持つ宗教の重要な教義の一つ。ヨガの思想においても最も重要な思想の一つです。
あらゆる暴力を忌みし、生き物を殺したり害したりすることを禁止しており、ヨガの教えを説くヨガの聖典ヨーガ・スートラの中での行動規範を示した5禁戒の一つでもあります。
この概念の最も一般的な解釈の1つは、菜食主義の採用です。
現代でもヨガを学ぶ人は必ず読むというヨーガ・スートラ、アヒンサーを実践するために菜食主義を選択するため、ヨガ実践者にヴィーガンが多いのはこのためです。
世界最古の医学アーユルヴェーダ
アーユルヴェーダはインドの伝統的治療法。世界最古の医学と呼ばれるほどの長い伝統を持ち、若さを保ちながらより健康になることを目的とした予防医学です。
サンスクリット語のアーユス=生命、寿命、ヴェーダ=科学、知識からできた合成語で、日常生活で実践する自然科学を基にした治療法です。
アーユルヴェーダの治療法で重要なのが食事。アーユルヴェーダは基本、動物性タンパク質は禁じられていません。しかし、赤肉は避けたい食事となっています。
なぜアーユルヴェーダ?と思われる方も多いでしょう。
アーユルヴェーダとヨガは、古代インドの諸宗教から発祥したものであり、肉体、精神、魂三つのバランスを整えることが重要と考えています。
アーユルヴェーダとヨガが目指しているものは同じで、健康増進の一環として、食事も含めた生活全般をカバーしているのです。
健康の観点からの共通点
ヨガとアーユルヴェーダー両方とも古代インドに起源を持ち、肉体、精神、魂の三つのバランスを整えることが重要とされています。
そして両方とも私たちの体内に取り入れる食物は肉体、精神、魂のバランスを整えるのに重要であると考えています。
アーユルヴェーダーの原則によれば、動物性食品は活力が低下すると言われており、ヨガと菜食主義を実践することにより、多くの慢性疾患のリスクを低下させ、長寿を促進し、精神面においても向上すると考えられています。
ヨガと菜食主義による利点
ヨガには活力と集中力が必要です。食べ物は、精神的および肉体的において重要な役割を果たしています。
植物ベースの食事はコレステロールと飽和脂肪が少なく、血液がより効率的に筋肉に到達するため、運動能力が向上するため、ヨガのポーズをよりスムーズに行うことができます。
そして、野菜や果物には、抗酸化物質も豊富に含まれており、筋肉の疲労が軽減され、筋肉痛の回復時間が改善されます。
多くの場合、慢性炎症は、肉、乳製品、精製された炭水化物と砂糖、およびその他の加工食品の消費によって引き起こされます。植物ベースの食事に切り替えることで、これらの食品を自然に排除し、体全体の炎症が軽減します。
まとめ
基本、ヨガをしながら菜食主義を実践するのは個人の選択によります。
ヨガとヴィーガンの関係は、非暴力・アヒンサーを実践するため。しかし、ヨガインストラクターでも、たまにはお肉を食べる人もいるのも事実です。
ヨガを実践する人は、菜食主義を選択しない人をも尊重します。菜食主義とならない人を責めるよりも平和な心で彼らを尊重することも、ヨガの教えであり、ヨガ自体が食べ物の選択よりも重要だと考えているためです。
私たちが宇宙の一部であり、宇宙と調和をする心を持つという膨大な考えを持つヨガ、健康のためメンタルのために少しずつ始めてみてはいかがでしょう。
合わせて読みたい