「プラントベースミート」とは、動物性の原料を一切使わずに、植物由来の原料でつくられた「フェイクミート(代替肉)」のことです。
現在、欧米諸国を中心に、環境や健康問題、さらに動物愛護などへの意識の高まりから、代替肉市場が急拡大し、多くの投資が集まっています。
アメリカでプラントベースチキンを生産する企業「ダーリングフーズ」は、2018年に設立された新しい企業ですが、前年比900%もの急成長を遂げており、今後も拡大を続けることが予測されます。
今回は、躍進中の企業「ダーリングフーズ」の「プラントベースチキン」を、みなさんにご紹介させていただきます。
Daring Foods(ダーリングフーズ)について

アメリカのロサンゼルスに拠点を置く企業「ダーリングフーズ」では、プラントベースの鶏肉を製造・販売しています。
ヘルシーで本物のような味わいを追求したプラントベースチキンが主力商品で、現在も急成長中のダーリングフーズの投資家の中には、アメフトのキャム・ニュートン氏や、テニスの大坂なおみ選手、DJ兼音楽プロデューサー のスティーヴ・アオキ氏などの有名人も含まれています。
さらに、ダーリングフーズの過去1年間の総資金調達額は、1億2000万ドルにまで達しており、投資も急速に増加、短期間に繰り返し資金調達を行っています。
アメリカのプラントベース市場の動向につきましてはハッピーキヌアヴィーガンメディアのこちらの記事も、ぜひご参考になさってください。
ダーリングフーズのプラントベースチキンとは

「チキンを愛する人々のための植物鶏」ダーリングフーズのプラントベースチキンは、パーム油、遺伝子組み換え食品、抗生物質を含まない100%植物由来の原料からつくられています。
たんぱく質を豊富に含みますが、余分な脂質とカロリーの両方がカットされているため、動物性の食品を一切摂取しないヴィーガンの方や、ダイエット中の方、健康志向のみなさんにもオススメできる商品です。
プラントベースチキンには、4種類のフレーバーがあります。
- レモンとハーブ
- ケイジャン
- オリジナル
- ブレッド
オリジナルからスパイシーなケイジャンフレーバーまで、いずれも自然なスパイスを使って味付けされているチキンは、どれも本物に近い食感と味が楽しめます。
そのまま召し上がるのはもちろん、アイディア次第で、いろいろな料理にアレンジすることができますよ。
プラントベースチキンの栄養価
ダーリングフーズのプラントベースチキン(オリジナルフレーバー)と、本物の鶏肉(冷凍チキンストリップ)2.5オンスを比較した際の栄養価には、一体どのような違いがあるのでしょうか。
冷凍チキンストリップ | プラントベースチキン | |
カロリー | 92カロリー | 90カロリー |
コレステロール | 63g | なし |
たんぱく質 | 18g | 14g |
ナトリウム | 417mg | 370mg |
アメリカのウォルマートでも販売開始

ダーリングフーズのプラントベースチキンは、世界最大のスーパーマーケットチェーン「ウォルマート」のアメリカ全土にある3000店を超える店舗でも取り扱いが開始されています。
また、ロサンゼルスで人気のスーパーマーケット・ホールフーズやスプラウトなどでも既に販売中で、今後はウェグマンズやアルバートソンズでも間もなく発売される予定です。
アメリカで急速に販売市場が拡大しているダーリングフーズのプラントベースチキンが、日本に上陸する日も、そう遠くはないかもしれません。
培養肉とプラントベースミートとの違いとは

食肉のかわりにつくられた代替肉は、主に2種類に分けられます。
- 培養肉・・・クリーンミートともよばれる培養肉は、実際に牛や豚、ニワトリなどから採取した細胞を培養してつくられた肉で、家畜を屠殺した食肉というわけではありませんが、動物の細胞からできています。
- プラントベースミート・・・大豆などをベースにつくられた植物性の肉もどき(フェイクミート)で、肉のような食感や味を再現したものです。
動物性の食品を一切摂取しないヴィーガンや、菜食主義のベジタリアンの方で、どうしても気になるという方には、プラントベースミートをおすすめします。
代替肉が地球環境を救う?
現在、地球温暖化による気候変動や人口増加による食糧不足などが、世界中で問題となっています。
このままのペースで地球環境の汚染や人口の増加が進んだ場合、将来的に慢性的な食糧難に陥ることが予想されます。
代替肉市場が急拡大を続ける理由のひとつには、環境汚染や食糧難の問題を解決に導くことを期待されているという背景があります。
実際、食肉を生産するためには、大量の水や穀物が必要ですし、さらに温室効果ガスの排出も懸念されます。
しかし、プラントベースミートの製造にあたっては、水や土地の使用が家畜を育てるのに比べて10分の1程度ですみますし、温室効果ガスの排出量も削減効果も期待できます。
代替肉は、まさに持続可能な未来に必要な食料ともいえそうです。
まとめ
大豆をベースに野菜や調味料を配合し、100%植物性の原料からつくられた、ダーリングフーズのプラントベースチキンは、ニワトリと地球環境に優しい代替肉です。
動物性の原料を一切使わずにつくられているため、ヴィーガンやベジタリアンの方にも安心して召し上がっていただくことができます。
美味しくてヘルシーなプラントベースチキンが本物の鶏肉を超える日、もしかしたら、そう遠くない未来、そんな日が訪れるかもしれませんね。
ハッピーキヌアヴィーガンメディアのこちらの記事も、ご参考になさってください。