グーグルマップがサステナブルな新機能を発表!グーグル社の環境問題への取り組みをご紹介
グーグルマップがサステナブルな新機能を発表し、グーグル社の環境問題への取り組みが注目されています。サステナブルな新機能に関して詳しく紹介し、グーグルがどのように環境問題をリードし、すべての人が気候変動の解決策の一部となれるようにしているかを徹底解説します。
また、グーグルマップは、交通量や傾斜などのデータを利用して、環境にやさしいルートへの誘導を開始し、交通機関による温室効果ガスの排出削減を目指すことも発表しており、グーグル社の環境問題への取り組みが注目されています。
そこで今回は、グーグルマップの最新のサステナブルな新機能・グーグル社の環境問題への取り組みもをご紹介します。
目次
グーグルマップのサステナブルな新機能
グーグルマップで近くのサステナブルな場所が表示可能に
冒頭でもお伝えした通り、グーグルの地図アプリ「グーグルマップ」や「検索」で、近くのサステナブルな場所が表示されるようになりました。
グーグル社によると、*認証済みのビジネスプロフィールを持つ企業が、*グーグルマイビジネスにリサイクル活動やその他のサステナビリティへの取り組みをアップロードすると、簡単に企業のサステナブルな取り組みを見ることができます。
*サステナブル(Sustainable)・・・英語では「持続可能な」という意味。日本語では、広い意味で地球環境・人間・社会・経済の観点から、持続可能な発展を考えていくこと。
*認証済みのビジネスプロフィール・・・グーグルでビジネスプロフィールを管理および編集するには、まずビジネスを認証される必要があり、認証されると、ビジネス情報が正確であることや、編集できるのが自分だけであることを確認できるもの。
*グーグルマイビジネス・・・グーグル検索やグーグルマップなどグーグルのサービスにビジネスやお店などの情報を表示し、管理するための無料のツールのこと。
環境に配慮するためには、リデュース(削減)、リユース(再利用)、リサイクル(再資源化)を行うことが最適です。このような取り組みを行っている企業や場所を支援する必要があります。
しかし、どのレストランがコンポスト(堆肥化)を行っているのか、電子機器や衣類などのアイテムをどこの企業やお店などでリサイクルできるのかを知ることは必ずしも容易ではありません。
グーグルの最新のサスティナブル機能によって、環境への取り組みを支援しやすくなります。
グーグルマップと環境配慮への貢献を目指すコミュニティは、誰もが地球にとってよりよい選択ができるようにしています。
リデュース・リユース・リサイクルに関しては、リサイクルよりもリデュース!ごみの削減に繋がるエシカルアクション8選を参考にしてください。
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例えば、*ローカルガイドプログラム(Local Guides program)のメンバーとして、地元の知識やおすすめ情報をグーグルマップ上で共有するグローバルコミュニティに参加しているカロルさんは、彼女の故郷であるアルゼンチンのポサダスで、環境にやさしいスポットを探すお手伝いをしています。
*ローカルガイドプログラム・・・ローカルガイドにより、世界中の何百万人もの人々が地元の知識や経験を共有出来るよう、新しい場所を発見する手助けをするプログラム。
カロルさんは、グーグルマップのリスト機能を利用して、自分の街で見つけにくいリサイクル場所を集め地図上に示して共有する活動を行っており、「持続可能な消費を促進するためにできることは、何にも代えがたいものです」と述べています。
リサイクル場所をグーグルマップで見つけサポートするための3つのヒント
廃棄物の削減や再利用、リサイクルに力を入れている場所をグーグルマップで見つけ、サポートするための3つのヒントをご紹介します。
1.マップと検索で新しいリサイクル情報を探す
グーグルマップと検索のビジネスプロフィールで、特定のアイテムをリサイクルしたり、適切に廃棄できる場所を見つけることが可能となりました。
この機能の利用者は、近くの企業や店舗などが、衣類や電子機器、電池、家庭用有害廃棄物、電球、ガラス瓶など、どのような素材を受け入れているかを確認することができるので、これらのアイテムをゴミ処理場やリサイクルセンターなどに持ち込まずに済むようになります。
また、リストに掲載された場所を訪れた人は、そのビジネスに関する質問に答えることで、どのような種類のアイテムがリサイクルできるかを他の人に伝えることができ、サステナブルなビジネスオーナーを後押しすることができます。
2.サステナブルなビジネスを地図に載せる
前途のカロルさんが自分の街のリサイクル場所のリストを作ったように、責任を持って消費することを容易にするあらゆる種類の場所や、ビジネスリストを作って共有することを提案しています。
例えば、利用者自身が、自分のコミュニティ、都市、地域のために、近くにある電気自動車用充電スタンド、地域のリサイクルセンター、中古品店などのリストを作成し、公開することもできます。
場所のリストを作成して共有する方法については、こちらをご覧ください。
また、カロルさんは、*アップサイクルを行う地元の職人のリストを作ることにも取り組んでいます。
*アップサイクル・・・廃棄物や不要になったモノに手を加え、より良いものにつくり変えることで価値を高めること。
「おもちゃや家具、洋服など、捨てられたものに第二の人生を与えてくれる腕のいい職人を、この街の誰もが見つけられるようにしたいのです」と彼女は述べ、「これは、環境に優しい生活スタイルに向けて、人々ができる小さな一歩なのです」と続けています。
3.エコフレンドリーなビジネスを後押しする
カロルさんは、サステナビリティに真剣に取り組んでいるビジネスをサポートし、励ますことの重要性を強調しています。
例えば、コンポストやリサイクルに取り組んでいる企業の写真やレビューを投稿します。
お気に入りのテイクアウト店では、コンポスト可能な最小限のパッケージを採用していたり、地元のリサイクル可能な場所がどのようなアイテムを受け入れているかを示す看板の画像などです。
また、地元の企業でリサイクルを行っている場合は、その企業のビジネスプロフィールの編集を提案し、他の人に知らせることもできます。
(出典:Google「3 ways to find and support eco-friendly places on Maps」)
サステイナブルでエシカルな「エコストア」の商品は要チェックです。
詳しくは、【ヴィーガン】サステイナブルな「エコストア」の魅力|おすすめ商品も紹介を参考にしてください。
東京ディズニーリゾートで取り組み中のサステナブルな活動をご存知ですか?
詳しくは、ディズニー好き必見!東京ディズニーリゾートで行われているサステナブルな取り組み5選を参考にしてください。
イギリスのサステナブルなスーパーマーケットの取り組みも話題です。
詳しくは、廃棄物ゼロスーパー「The Clean Kilo」がイギリスで話題|実態を徹底調査を参考にしてください。
グーグルがAIを使ってグーグルマップを環境にやさしく改善
今年3月、グーグルマップは、交通量や傾斜などのデータを利用して、環境にやさしいルートへの誘導を開始し、交通機関による温室効果ガスの排出を削減しようとしています。
今年は、AI(Artificial Intelligence:人工知能)を活用した100以上の改良がグーグルマップに施される予定であり、これにより、世界中の最も正確で最新の情報を必要なときに入手できるようになります。
ここでは、今年予定されている数多くのアップデートの中で、グーグルがAIを使ってマップをどのように改善しているかを3つご紹介します。
1.より環境にやさしい移動手段
米国エネルギー省の国立再生可能エネルギー研究所の協力を得て、道路の傾斜や渋滞などの状況に応じて燃費を最適化する新しい経路モデルを構築しています。
これは、昨年9月に発表した「グーグル製品を利用する10億人の人々が環境への影響を軽減するための行動を支援する」というコミットメントの一環です。
近日中にグーグルマップは、最速ルートとほぼ同じ到着時間の場合、二酸化炭素排出量が最も少ないルートを標準設定で選択するようになります。
環境に配慮したルートが到着時間を大幅に延ばす可能性がある場合は、ルート間の相対的な二酸化炭素の影響を比較して選択できるようにします。
いつも最速のルートを使いたい場合は、「設定」で設定変更は可能です。
この「環境にやさしいルート」は、今年後半に米国でAndroid(アンドロイド)およびiOS(アイオーエス)向けに提供を開始し、順次グローバル展開を予定しています。
【低排出ガスゾーンアラート】
アムステルダムからジャカルタまで、世界中の都市で低排出ガス地域が設定されています。
低排出ガス地域とは、特定のディーゼル車や特定の排気ガスステッカーを貼った車など、汚染物質を排出する車を規制する地域のことです。
このような取り組みを支援するために、グーグルマップでは、ドライバーが低排出ガスゾーンを通過する際に分かりやすいようにアラートを作成しています。
ドライバーは、自分の車がその地域で許可されているかどうかをすぐに知ることができ、別の交通手段を選択したり、別のルートを通ったりすることができます。
低排出ガスゾーンアラートは、今年6月にドイツ、オランダ、フランス、スペイン、英国でAndroid(アンドロイド)およびiOS(アイオーエス)で提供を開始し、今後さらに多くの国での提供を予定しています。
2.天気と空気の質に関するより多くの情報で、事前に計画を立てることが可能に
新しい天気情報レイヤーでは、その地域の現在および予測される気温や天候をすばやく確認することができるので、傘を持たずに雨に濡れてしまうこともありません。
アレルギー体質の方や、スモッグや火災の多い地域にお住まいの方には特に便利な情報です。
これらの情報は、The Weather Company、AirNow.gov、Central Pollution Control Boardなどのパートナーから提供されたデータを基に、今後数カ月のうちにAndroid(アンドロイド)およびiOS(アイオーエス)で展開されます。
天気予報レイヤーは全世界で、大気質レイヤーはオーストラリア、インド、米国で提供を開始し、今後はさらに多くの国での提供を予定しています。
※2021年3月30日掲載の記事です。
(出典:Google「Redefining what a map can be with new information and AI」)
3.グーグルアースにより地球温暖化や地球の変化の大きさを表現可能に
グーグルアースでは、過去37年間に撮影された2,400万枚の衛星写真をまとめたGoogle EarthTimelapse(タイムラプス機能)が提供され、地球温暖化や地球の変化の大きさを視覚的に見ることが可能です。
今回のアップデートのプレスリリースには以下のように書かれています。(要約)
衛星写真による視覚的な証拠は、言葉では表現できないような方法で議論の核心に迫り、複雑な問題をすべての人に分かりやすく伝えることができます。
グーグルアースのTimelapse(タイムラプス機能)では、過去37年間に撮影された2,400万枚の衛星写真が、インタラクティブな4D体験にまとめられており、誰でも時間の経過を見ることができ、40年近くにわたる惑星の変化を目の当たりにすることができます。
私たちの地球は、過去半世紀の間に、人類の歴史の中で最も急速な環境変化を経験しました。
気候変動の影響は、氷山の融解や氷河の後退など、抽象的で遠いものに感じられる人もいますが、タイムラプス機能では、問題だけでなく解決策、そして何十年にもわたって繰り広げられる魅惑的で美しい自然現象など、変化する地球の姿をより鮮明に映し出すことが可能です。
(出典:Google「GOOGLE EARTH」)
SDGsの目標の1つにもある「気候変動に具体的な対策を」にヴィーガンの方は貢献できる理由や、畜産業が地球温暖化に影響している環境問題についての記事も参考にしてください。
ヴィーガンと環境問題|畜産業が地球温暖化に与える影響はどれくらい?
グーグル社とは?
グーグル社(Google LLC)は、アメリカ合衆国を拠点としたインターネット関連のサービスと製品に特化した企業であり、関連の事業として、世界最大の検索エンジン、オンライン広告、クラウドコンピューティング、ソフトウェア、ハードウェアなどがあります。
1995年、スタンフォード大学の博士課程に在籍するラリー・ペイジ氏とセルゲイ・ブリン氏による研究プロジェクトとしてグーグルの歴史は始まりました。
検索エンジンは当初、Backrub という名前でしたが、その後Googleという名前に変わりました。
このGoogleは、1の後にゼロが 100 個並んだ値を表す「googol(ゴーゴル)」という数学用語をもじったもので、ラリーとサーゲイの「世界中の情報を整理し、世界中の人々がアクセスできて使えるようにする」という使命にふさわしい名前です。
その後数年間で、グーグルは研究機関のみならず、シリコンバレーの投資家たちの注目も集めるようになり、1997年9月15日、グーグルのためのドメイン名 google.com が登録され、1998年9月4日、グーグルは法人格を取得しました。
会社組織としてのグーグルの拠点は、カリフォルニア州メンローパークのペイジらの友人スーザン・ウォシッキー氏(現在は YouTube の CEO)が所有するガレージに置かれましたが、最終的にはカリフォルニア州マウンテンビューにある現在の本社グーグルプレックス(Googleplex)に移転しました。
現在、グーグルは50か国に 60,000 名を超える従業員を抱え、世界中の数十億ものユーザーに YouTube(ユーチューブ)、Android(アンドロイド) から Gmail(ジーメール)、そしてもちろん グーグル検索まで、数百というプロダクトを提供しています。
(出典:Google「about.google」)