ヴィーガンと健康|WHOも認める赤肉摂取とがんリスクの関係について解説
WHOの報告で認められた、赤肉・加工肉はがんのリスクを高める可能性について、研究データに基づき徹底解説。その科学的根拠や理由をご紹介します。
がんのリスクが高まる可能性はどの程度なのか?
最新の研究において、イギリス人の成人500,000人のデータを分析し、中程度の加工肉や赤肉を食べる人は、肉をあまり食べない人に比べて大腸がんのリスクが20%増加していることがわかりました。
これを数字に置き換えると、1日に21gの赤肉や加工肉を食べた研究対象者10,000人につき、40人が大腸がんと診断されました。
また、1日76gの加工肉や赤肉を摂取ると、10,000人あたり8人の大腸がんが増加しました。
2018年のエビデンスレビューでは、加工肉の1日当たりの消費量が50g、赤肉で100g摂取するごとに、大腸がんのリスクが高まることが分かりました。
最新の研究では、さらに少ない肉の消費量で調べたところ、ベーコン1枚分に相当する1日25gの加工肉からリスクが増加することが分かりました。
これは、加工肉を食べる場合、食べる量を減らせば、大腸がんのリスクを減らすことができることを裏付けることになりました。
お肉を減らす方法はある?
ヴィーガン・ベジタリアンであれば、問題ないことですが、そうでない方には、急にお肉を摂らなくすることも難しいと思います。
そのため、お肉を減らす方法として、Cancer Research UKは以下を提案しています。
- お肉の摂取量に注意を払いましょう。
例えば、 ソーセージは2本食べず1本とし、いつもの料理のお肉の半分を豆や野菜に変えたりしてみましょう。 - 肉を一切食べない日(1日、または、数日)を設けましょう。ミートフリーマンデーなど。
- レシピのマンネリから抜け出し、 加工された肉や赤身の肉ではなく、新鮮な鶏肉や魚を使った新しいレシピを探してみましょう。
ヴィーガン・ベジタリアンでない方が、急にお肉を摂らなくするのは難しいですし、出来たとしても続かない可能性も高いです。
そのため、基本的には野菜中心の食事をし、状況に応じて肉や魚を食べる、という柔軟な食生活を実践する「フレキシタリアン」から始めてみませんか?
【ヴィーガン】ローラが実践する肉と菜食を組み合わせた食生活とは【フレキシタリアン】
また、お肉は食べませんが、魚介類を含め、卵や乳製品、植物性食品は食べる「ペスクタリアン」も比較的始めやすいと思います。