脱炭素って知ってる?内容と身近で取り入れる事ができる実現方法を徹底解説
近年話題となっている「脱炭素社会」の実現は気候変動などの環境問題の解決に大きく関わります。では消費者の私たちには何ができるのでしょうか?脱炭素の意味と身近に取り入れる事ができる簡単なアクションを徹底解説していきます。
カーボンニュートラルとカーボンオフセット
脱炭素と同じくらい、カーボンオフセットやカーボンニュートラルというキーワードもよく話題になっていますよね。
両方とも、基本的には脱炭素と同じ意味になりますが、それぞれ少しずつ考え方が異なります。
具体的には、カーボンオフセットは温室効果ガスの排出量の一部を埋め合わせる努力をすること、そして、カーボンニュートラルは温室効果ガスの排出量の全部を埋め合わせる努力をすること、といったように、排出量を埋め合わせる目標範囲が異なってきます。
すなわち、脱炭素化社会を目指す上では同じ概念となりますが、カーボンニュートラルの方が、より温室効果ガスの排出量をゼロにすることに焦点を当てているようです。
(出典 : カーボンオフセットフォーラム)
脱炭素の対象になる温室効果ガスについて
地球温暖化に大きな影響を及ぼす主な温室効果ガスには、二酸化炭素、メタン、一酸化二窒素、そしてその他のガスが含まれます。全体の温室効果ガス排出量のうち、二酸化炭素とメタンの割合が約9割を占めています。
また、これらの温室効果ガス排出の原因は、化石燃料の使用や、森林破壊による土地利用など、ほとんどが人間の活動によるものだと言われています。
それぞれどのような特徴があるのかみてみましょう。
二酸化炭素(CO2)
二酸化炭素は、温室効果ガスの中で、もっとも地球温暖化に影響を及ぼすと言われています。石油の消費、セメントの生産などにより、空気中に大量に発生されます。植物などの光合成によって、大気中の濃度は減少します。
メタン(CH4)
メタンは、二酸化炭素の次に地球環境に影響を及ぼす温室効果ガスです。湿気のある土地で枯れた植物が分解される際、天然ガスの採掘、また家畜のゲップなどが、主な発生源となります。また、大気中のメタンの約60%は人間の活動によるものです。
動物性の食品の消費を極力減らす食事や、ヴィーガンのライフスタイルが地球環境に良いと言われているのは、この事実も関係しています。
詳しくはこちらの記事も参考にしてみてください。
一酸化二窒素(N2O)
一酸化二窒素はバイオマス燃焼、各種産業の工業課程において排出されることが多い温室効果ガスです。寿命が長いため科学的にも安定しており、大気中にバランスよく混合されていると言われています。
このように、温室効果ガスの中でも、特に二酸化炭素の排出を削減していくことが、脱炭素社会の実現にはかなり重要です。
日本は世界で5番目に二酸化炭素の排出量が多い国です。1位の中国、2位のアメリカと比べると排出量には差はありますが、2018年の日本の温室効果ガスの排出量は約11億3800万トンとまだまだかなり多いのが現状です。