【医師監修】お肉を食べないことは健康上本当に問題ないのか?

【医師監修】お肉を食べないことは健康上本当に問題ないのか?

”結局のところ、動物性の肉を食べなくても、私たちの健康は維持できるのか?” ヴィーガン、プラントベースの食生活を検討したことがある方、または最近始めたという方なら、誰もが持つであろうこの疑問に、現役医師であるDr. Amanoがお答えします。

ハッピーキヌア編集部
2021年05月28日
【医師監修】お肉を食べないことは健康上本当に問題ないのか?

結局のところ、動物性の食肉を食べないことは健康上問題ないのか?

改めて、最初の疑問に戻りたいと思います。

赤肉・加工肉に関していうと、先述の通り、摂取過多によりがんなどの様々な疾病のリスクが上がるということがわかっていることから、赤肉・加工肉の代わりに他のタンパク源を摂取することは,死亡リスクの低下につながると言えます。

 

ヴィーガン生活を送る方々にとっては、赤肉・加工肉の代わりのタンパク源=プラントベースのものになりますが、食べることにおいて大切なことは、体に必要な栄養素をバランス良く摂取することですので、プラントベース食で必要な栄養を補うことができれば、健康上動物性の食肉の摂取は必ずしも不可欠ではないと言えるでしょう。

 

動物性食肉に多く含まれる栄養素としては、鉄分(ヘム鉄)ビタミンB群などがあります。鉄分は血液の生成に必要であり、女性にとって大敵の冷えとも深く関係します。

またビタミンB群は、肩こり、筋肉痛など疲労回復やメンタルヘルスにも大きく効果を発揮します。

 

動物性食肉を摂取しない場合は、このあたりが特に不足しやすいので、気を付ける必要があります。

ヴィーガン食において気を付けたい栄養素については、下記の記事も参考にしてください。

 

【ヴィーガン対応】たんぱく質が多く含まれる植物性食品【保存版】

ヴィーガン食生活で積極的に摂りたい7つの栄養素とは?おすすめ食材や1日の必要量もご紹介!

摂りすぎ注意!気を付けたい4つの栄養素一覧とその食材まとめ

 

まとめ

環境への配慮や動物愛護の観点から、ヴィーガンに転身する人々が増加する世界的なムーブメントも相まって、食肉をたくさん摂取することが健康に良いと信じられていた時代から、「赤肉・加工肉が引き起こす健康リスク」に議論の的が移りつつあるように思います。

 

様々な観点から広がる食の多様性。

元々日本人は、欧米諸国の人々に比べて食肉の摂取量が少ないと言われていますが、『食肉が必ずしも私たちの生命の維持になくてはならないわけではない』という通念が広まることで、私たちが日々口にするものについて、一人ひとりが改めて考えるきっかけになれば幸いです。

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